精神障害者保健福祉手帳を所持している方が離職した場合、条件を満たすことで「就職困難者」として基本手当の所定給付日数が優遇される場合があります。その中で、公共職業訓練を利用して設備管理や電気系の技能を身につけたいと考える方も増えています。
一方で、一般の受給者とは異なり、就職困難者の場合に公共職業訓練の受講開始時に必要となる給付残日数の基準がどうなるのか分かりにくい部分があります。この記事では、就職困難者の失業保険と公共職業訓練の関係、確認すべきポイントについて詳しく解説します。
就職困難者とは何か?失業保険での扱い
雇用保険では、障害などの事情により就職が特に困難であると認められる人を「就職困難者」として扱う制度があります。精神障害者保健福祉手帳を所持している場合も、一定の条件を満たせば対象になる可能性があります。
就職困難者に該当すると、一般的な離職者よりも基本手当の所定給付日数が長く設定される場合があります。例えば、一般の自己都合退職者では90日や120日などになることがありますが、就職困難者では年齢や被保険者期間などによって大きく増える可能性があります。
ただし、手帳を持っているだけで必ず就職困難者になるわけではなく、最終的な判断はハローワークが行います。離職後は、必要な書類を提出して確認を受けることが重要です。
公共職業訓練と失業保険の給付延長の仕組み
公共職業訓練は、再就職に必要な技能や知識を身につけるための制度です。ハローワークが受講を必要と認めた場合、「受講指示」という形で訓練を開始することがあります。
受講指示を受けて公共職業訓練を開始すると、訓練期間中に基本手当の支給期間が終了する場合でも、一定の条件を満たせば訓練終了まで給付が延長される制度があります。
例えば、設備管理や電気系の訓練では数か月間の受講期間になることがあります。その期間中の生活を支えるためにも、訓練開始時点での給付残日数の確認は重要になります。
就職困難者360日給付の場合に残日数基準はどう考えるか
一般の受給者の場合、公共職業訓練の受講指示を受けるには、訓練開始日に一定以上の基本手当の残日数が必要という基準があります。この基準は所定給付日数によって変わります。
一方で、就職困難者として360日の所定給付日数が設定される場合でも、公共職業訓練の受講指示に関する基本的な考え方は同じで、訓練開始時点の残日数や訓練期間などを含めてハローワークが判断します。
そのため、「360日あるから必ず残日数条件を満たす」「最後まで残っているから問題ない」とは限りません。受講したい訓練の開始日、訓練期間、自分の失業認定日などを踏まえて事前に相談することが大切です。
設備管理や電気系の職業訓練を希望する場合の注意点
ポリテクセンターなどで行われる設備管理・電気系の訓練は、ビルメンテナンスや電気設備保守などへの就職を目指す人に人気があります。資格取得を目指せるコースもあり、再就職の選択肢を広げる目的で利用されています。
ただし、人気のあるコースでは募集人数や選考があります。また、ハローワークでは「その訓練が本人の再就職に必要か」という観点でも確認されます。
例えば、電気工事士や危険物取扱者、消防設備士などの資格取得を目標にしている場合は、なぜその訓練が必要なのか、修了後にどのような仕事を目指すのかを説明できるようにしておくと相談が進めやすくなります。
ハローワークで確認しておくべきポイント
公共職業訓練の給付延長については、地域のハローワークや担当者によって案内される時期や手続きの流れが異なる場合があります。そのため、受講を考えた段階で早めに相談することがおすすめです。
確認する内容としては、以下のような点があります。
- 自分が就職困難者として認定される予定か
- 基本手当の所定給付日数と残日数
- 希望する訓練開始日に受講指示が可能か
- 訓練終了まで給付延長の対象になるか
- 必要な申込時期や書類
特に360日給付の場合は余裕があるように感じますが、訓練の募集時期や開始時期によってはタイミング調整が必要になることがあります。
まとめ
精神障害者保健福祉手帳3級を持つ方が就職困難者として失業保険を受給する場合、公共職業訓練を活用して再就職を目指すことは可能です。
ただし、就職困難者で所定給付日数が360日になる場合でも、公共職業訓練開始時の給付残日数や受講指示の判断は個別に確認が必要です。
設備管理や電気系の技能習得を考えている場合は、訓練開始直前ではなく、離職後早めの段階でハローワークへ相談し、自分の給付日数と訓練スケジュールを合わせて計画することが、制度を有効に活用するポイントです。


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