零細企業で残業を増やして給料を上げるのは普通?会社側の考え方と注意点を解説

労働条件、給与、残業

零細企業では、大企業と比べて社員一人ひとりの働き方や給与の決まり方が柔軟な場合があります。そのため「残業を増やして収入を増やしたい」「会社側も給料を増やすために残業をお願いする」といった状況が発生することがあります。この記事では、零細企業で残業によって給与を増やすケースがある理由や、会社と従業員それぞれが知っておきたいポイントについて解説します。

零細企業で残業によって給料を増やすケースは存在する

零細企業では、基本給を大幅に上げることが難しい一方で、残業代によって月々の収入を増やせるケースがあります。特に利益率や売上規模が限られている会社では、固定費となる基本給の引き上げよりも、忙しい時期だけ残業代を支払う方法を選ぶことがあります。

例えば、月給25万円の社員に毎月5万円の昇給をすると、会社は社会保険料などの負担も含めて継続的な人件費増加になります。一方で、繁忙期だけ残業をしてもらい残業代を支給する方法なら、仕事量に合わせて人件費を調整できます。

そのため、業種によっては「忙しい時期に多く働けば、その分収入が増える」という給与体系が自然にできている会社もあります。

会社が残業をお願いする理由とは

会社が従業員に残業を依頼する理由は、単純に仕事量が多いだけではありません。小規模な会社では、人員を増やす余裕がなく、現在いる社員で業務を回す必要がある場合があります。

例えば従業員5人程度の会社では、1人採用するだけでも給与、社会保険、教育費など大きな負担になります。そのため、一時的な業務増加に対して残業で対応することがあります。

また、従業員側も「残業代があることで手取りを増やしたい」と考える場合があります。会社と社員双方の希望が一致している場合は、残業が給与アップの手段として機能することもあります。

ただし残業ありきの給与設計には問題点もある

一方で、生活費を稼ぐために大量の残業が前提になっている会社の場合は注意が必要です。本来、給与は基本給だけでも生活を安定させられる水準であることが望ましく、長時間労働に依存した収入設計はリスクがあります。

例えば、毎月40時間の残業をして月収30万円になる人が、残業がなくなった途端に月収25万円になる場合、会社の業績や仕事量の変化によって生活が不安定になる可能性があります。

また、残業には労働時間の上限や割増賃金のルールがあります。会社が給与アップを理由に過剰な残業を求める場合でも、法律上認められる範囲で行う必要があります。

零細企業では昇給より残業代を重視する会社もある

零細企業では、大企業のような明確な昇給制度や評価制度が整っていないことも珍しくありません。そのため、頑張りを評価する方法として残業代や手当を利用する会社があります。

例えば、営業会社や建設業、小売業などでは、繁忙期の勤務時間や担当業務量によって収入が変わることがあります。仕事量が多い時期に働いた分だけ収入が増える仕組みです。

ただし、優良な会社の場合は「残業させて稼がせる」という考え方ではなく、「必要な仕事をしてもらった分を適切に支払う」という考え方になります。残業が社員の希望なのか、会社からの強制なのかによって意味は大きく変わります。

残業で収入を増やす働き方を選ぶときの確認ポイント

残業によって収入を増やしたい場合でも、求人や雇用条件を見る際には基本給、残業時間、残業代の支払い方法を確認することが大切です。

具体的には、以下のような点を確認すると安心です。

  • 基本給だけでも生活できる水準か
  • 残業代が正しく支払われる仕組みになっているか
  • 固定残業代が含まれている場合、何時間分なのか
  • 繁忙期以外の残業時間はどの程度なのか

例えば「月収30万円可能」と書かれた求人でも、基本給が低く大量の残業を前提としている場合があります。給与額だけではなく、どのような働き方でその金額になるのかを見ることが重要です。

まとめ

零細企業で従業員に残業をしてもらい、その分給与を増やすという考え方は実際に存在します。特に人員や資金に余裕がない小規模企業では、昇給よりも残業代によって収入を調整するケースがあります。

ただし、残業による収入アップが社員の希望に基づくものなのか、長時間労働を前提にした会社運営なのかは見極める必要があります。働く側としては、基本給や労働環境も含めて、自分に合った働き方かどうかを判断することが大切です。

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