就職活動で求人票を見ると、「初任給30万円(固定残業代30時間分を含む)」「平均所定外労働時間15時間」など、似ているようで意味が異なる表記を目にすることがあります。固定残業代が30時間分含まれているのに、平均残業時間が15時間と書かれている場合、実際にはどの程度働くことになるのか疑問に感じる人も多いでしょう。この記事では、固定残業代と平均所定外労働時間の違いや、求人情報を確認するときのポイントについて解説します。
固定残業代30時間分とは何を意味するのか
固定残業代とは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めて支払う制度です。例えば「固定残業代30時間分を含む」と書かれている場合、実際の残業時間が0時間でも30時間分に相当する残業代が給与に含まれています。
ただし、固定残業代が設定されているからといって、必ず毎月30時間残業しなければならないという意味ではありません。
例えば、ある会社で固定残業代30時間分が給与に含まれていても、実際の残業が15時間で終わる月もあります。その場合でも、会社は30時間分の固定残業代を支給します。
平均所定外労働時間15時間との関係
「平均所定外労働時間」とは、社員が実際に行った時間外労働の平均値を表します。求人票に「平均所定外労働時間15時間」と書かれている場合、基本的には社員の平均的な残業時間が月15時間程度という意味です。
つまり、固定残業代30時間分が設定されている会社でも、実際の平均残業時間が15時間程度というケースは十分にあります。
この場合、求人情報から読み取れる内容としては「給与には30時間分の残業代が含まれているが、社員の平均的な残業時間は15時間程度」と考えるのが一般的です。
固定残業時間と実際の残業時間が違う理由
企業が固定残業代を30時間など多めに設定する理由はいくつかあります。給与計算を簡単にするためや、毎月発生する可能性がある残業分をあらかじめ給与に組み込むためなどです。
例えば、繁忙期には25時間残業する月がある一方、閑散期には10時間程度で終わる場合、年間を通して平均すると15時間程度になることがあります。
また、企業によっては採用時の給与表示を分かりやすくするために、固定残業代を含めた金額を初任給として掲載している場合もあります。
注意すべきは固定残業時間を超えた場合
固定残業代制度で重要なのは、設定された時間を超えて残業した場合の扱いです。例えば30時間分の固定残業代が含まれている場合、月40時間残業したなら、超過した10時間分について別途残業代が支払われる必要があります。
求人票を見る際は、「固定残業代30時間込み」という部分だけで判断せず、「超過分は別途支給されるか」を確認することが大切です。
面接や会社説明会では、「固定残業時間を超える社員はどの程度いますか」「平均残業時間は部署によって違いますか」などを質問すると、より実態を把握できます。
求人票で確認したいその他のポイント
初任給の金額だけを見ると魅力的に感じる求人でも、固定残業代が含まれている場合は内訳を確認する必要があります。
確認したいポイントとしては以下があります。
- 基本給はいくらなのか
- 固定残業代はいくら含まれているのか
- 固定残業時間は何時間設定されているのか
- 超過分の残業代は支給されるのか
- 平均残業時間は全社員平均なのか配属部署の実態なのか
例えば初任給30万円でも、基本給25万円+固定残業代5万円なのか、基本給20万円+固定残業代10万円なのかでは、賞与や昇給時の基準が変わる可能性があります。
まとめ
「初任給30万円(固定残業代30時間分込み)」と「平均所定外労働時間15時間」は矛盾している情報ではありません。固定残業代は給与制度上の設定時間であり、平均所定外労働時間は社員が実際に働いている平均時間を示すものです。
そのため、この求人の場合は「給与には30時間分の残業代が含まれているが、実際の平均残業時間は15時間程度」と読むことができます。
ただし、求人票だけでは部署ごとの差や繁忙期の状況までは分からないため、応募先を選ぶ際は面接などで具体的な働き方を確認し、自分に合った環境か判断することが大切です。


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