残業代が出ないのに誓約書を書かされる場合は請求できる?弁護士に相談する前に確認すべきポイント

労働条件、給与、残業

毎月30時間から40時間ほど残業しているにもかかわらず、残業代が支払われないという状況は、働く人にとって大きな問題です。さらに「残業時間に乖離がない」という内容の誓約書を書かされている場合、本当に残業代を請求できるのか不安になる方も少なくありません。

しかし、会社が用意した書類に署名しているからといって、実際に働いた時間に対する賃金請求の権利がなくなるとは限りません。この記事では、残業代請求の可能性や誓約書の効力、弁護士へ相談する際に準備しておきたい証拠について解説します。

残業代は実際に働いた時間を基準に判断される

残業代の支払いは、基本的に会社が記録している勤務時間だけではなく、実際に労働した時間をもとに判断されます。

例えば、会社の勤怠システムでは定時退社になっていても、実際には上司から仕事を指示されて毎日20時まで作業していた場合、その時間は労働時間として認められる可能性があります。

労働者が業務を行っていた事実を証明できれば、会社側が作成した記録だけで判断されないケースもあります。

残業時間に乖離がないという誓約書を書いても請求できる可能性がある

会社から「申告した勤務時間と実際の勤務時間に違いはありません」という内容の誓約書への署名を求められるケースがあります。

しかし、そのような書面があるからといって、必ずしも残業代請求ができなくなるわけではありません。実際には残業していたにもかかわらず、会社の指示や雰囲気によって正しい時間を申告できなかった場合、誓約書の内容よりも実態が重視されることがあります。

例えば、「残業を申請すると評価が下がる」「上司から定時で入力するよう言われた」といった事情がある場合、誓約書が実態を反映していないと判断される可能性があります。

弁護士に残業代請求を依頼する場合に重要な証拠

弁護士へ相談する場合、重要になるのは実際にどれだけ働いていたかを示す証拠です。会社の勤怠記録だけではなく、さまざまな資料が証明材料になります。

代表的な証拠には以下のようなものがあります。

  • パソコンのログイン・ログオフ履歴
  • メールの送受信時間
  • 業務チャットの履歴
  • 会社への入退館記録
  • 残業時間を記録したメモや日記
  • 上司からの残業指示が分かる資料

例えば、毎日19時以降に業務メールを送信している記録が残っている場合、実際にその時間まで働いていたことを示す資料になる可能性があります。

会社が残業代を支払わない理由として多いケース

残業代が支払われない理由として、「本人が自主的に残って仕事をしている」「残業申請をしていない」と会社側が主張するケースがあります。

しかし、実際には会社が仕事量を調整せず、時間内に終わらない業務を与えていた場合や、上司が残業していることを把握していた場合には、労働時間として認められる可能性があります。

例えば、毎月一定量の仕事があり、通常勤務時間内では到底終わらない状況で残業していた場合、それを会社が黙認していたと判断されることがあります。

弁護士へ相談する前に確認しておきたいこと

残業代請求を検討する場合、いきなり会社へ伝える前に、自分の状況を整理しておくことが大切です。

確認しておきたいポイントは以下の通りです。

  • 何か月分の残業代を請求したいのか
  • 毎月どの程度残業していたのか
  • 残業を証明できる資料があるか
  • 会社から誓約書を書くよう求められた経緯

特に残業代請求では証拠が重要になるため、現在も勤務している場合は、退職前から勤務状況を記録しておくことが役立ちます。

残業代請求には時効があるため早めの確認が重要

未払い残業代には請求できる期間に制限があります。そのため、「いつか相談しよう」と放置していると、請求できる金額が減ってしまう可能性があります。

残業時間が長期間続いている場合は、退職を考える前や会社との関係が悪化する前に、証拠を整理して専門家へ相談することが重要です。

弁護士に相談することで、自分の場合に請求可能性があるのか、どの程度の証拠が必要なのかを具体的に確認できます。

まとめ

毎月30時間から40時間の残業をしているにもかかわらず残業代が支払われず、さらに勤務時間の乖離がないという誓約書を書かされている場合でも、残業代請求ができる可能性はあります。

重要なのは、署名した書類だけではなく、実際にどのような働き方をしていたのかという事実です。メール履歴やパソコンの記録など、実態を示す証拠を集めることで、請求を進めやすくなります。

残業代の問題は個人だけで解決するのが難しい場合もあるため、不安がある場合は早めに弁護士などの専門家へ相談し、自分の権利を確認することが大切です。

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