複数の仕入先の商品を1本のコンテナに混載して輸入する場合、B/L(船荷証券)を1件にまとめることで通関費用を抑えられるのではないかと考えるケースがあります。しかし、B/Lの数だけではなく、輸入申告の単位やインボイス、品目数、税表番号なども関係するため、単純にB/Lを1本化すれば必ず費用が下がるとは限りません。
この記事では、複数社の商品をまとめて輸入する際のB/L統合の考え方、通関費用への影響、注意すべきポイントについて詳しく解説します。
B/Lを1本にまとめることは可能なのか
複数の海外サプライヤーの商品を同一コンテナに積載する場合でも、条件によっては1本のB/Lとして発行することは可能です。
例えば、同じ輸入者が複数メーカーの商品を購入し、フォワーダーや船会社が貨物をまとめて取り扱う場合、輸送形態によっては1件のB/Lに統合されるケースがあります。
ただし、B/Lを1本にするには輸送契約や船会社、フォワーダー側の対応が必要です。荷主側の希望だけで必ず変更できるわけではありません。
B/Lを統合すると通関費用は安くなるのか
B/Lを1件にまとめることで、通関業者の作業量が減り、費用削減につながる可能性はあります。しかし、通関料金はB/Lの件数だけで決まるものではありません。
一般的に通関費用は、輸入申告の件数や申告欄数、品目数、他法令確認の有無などによって変動します。そのため、B/Lを1本化しても申告内容が複雑になれば、期待したほど費用が下がらない場合があります。
例えば、3社分の商品を1件のB/Lにまとめても、税番や商品分類が多く、申告欄数が増える場合には、通関業者の作業負担は大きく残ります。
複数社の商品を1件申告にまとめる場合の考え方
輸入申告では、同じ輸入者が同一船舶・同一到着貨物として取り扱える場合、一定条件のもとでまとめて申告することが可能です。
ただし、複数社の商品をまとめる場合には、以下のような点を確認する必要があります。
- インボイスをまとめられるか
- 各商品の輸入者や仕入条件が同一か
- 品名・数量・価格などの情報を正確に整理できるか
- 税関への説明が必要にならないか
- 通関業者が一括処理可能か
例えば、A社の商品、B社の商品、C社の商品を同一コンテナに積んだ場合でも、それぞれ別々の売買契約やインボイスになっている場合、通関処理上は別管理が必要になることがあります。
B/L統合で発生する可能性がある問題
B/Lを統合することで費用面のメリットが期待できる一方、管理面では注意が必要です。
特に問題になりやすいのは、貨物情報の整理や書類管理です。複数社の商品が1つのB/Lに含まれると、納期管理や検品、請求処理などで分けて管理する手間が増える場合があります。
また、輸入貨物に問題が発生した場合、1社の商品だけではなくコンテナ全体の通関や引取に影響する可能性もあります。
例えば、A社の商品に関して追加確認が必要になった場合、同じB/Lに含まれるB社やC社の商品も引き取りまで時間がかかるケースがあります。
通関費用を抑えるために確認すべきポイント
通関費用を削減したい場合は、単純にB/Lを減らすことだけではなく、輸入全体の流れを見直すことが重要です。
具体的には、以下のような方法があります。
- 同じ税関管轄でまとめて申告できるか確認する
- 商品分類(HSコード)を整理する
- 通関業者に事前相談して最適な申告方法を検討する
- インボイス形式を統一できるか確認する
- 輸送業者にB/L統合の可否を確認する
例えば、毎月一定量の商品を輸入している場合は、輸入スケジュールや仕入先との契約方法を見直すことで、B/L統合以外にもコスト削減できる可能性があります。
まとめ|B/L統合は可能な場合があるが通関費用は総合的に判断する
複数社の商品を1本のコンテナにまとめ、B/Lを1件にすることは条件次第で可能です。しかし、通関費用が必ず大きく下がるとは限らず、申告欄数や品目数、書類管理の状況によって結果は変わります。
費用削減を目的とする場合は、B/Lの本数だけを見るのではなく、輸入申告の方法や通関業者の作業内容を確認することが重要です。
実際の運用では、利用しているフォワーダーや通関業者に現在のB/L構成と申告内容を共有し、1件化した場合の費用とリスクを事前に確認することが最も確実な方法です。


コメント