日商簿記1級の線形計画法はグラフを正確に描く必要がある?試験本番での効率的な解き方を解説

簿記

日商簿記1級の工業簿記・原価計算で出題される最適セールス・ミックスの決定では、線形計画法(LP)を用いる問題が登場することがあります。学習を始めたばかりの受験生の中には、「定規が使えない試験で正確なグラフが描けるのか」「交点をどう見つければよいのか」と疑問を持つ方も少なくありません。実は、本試験ではグラフを厳密に描くこと自体が目的ではなく、最適解の候補を効率よく見つけることが重要です。

線形計画法でグラフを描く目的とは

線形計画法におけるグラフの役割は、制約条件によって形成される可能領域(実行可能領域)を把握することです。

そのため、数学の作図問題のようにミリ単位で正確な図を描く必要はありません。制約条件の位置関係や、どの交点が可能領域の頂点になりそうかを把握できれば十分です。

グラフは解答そのものではなく、解答候補を探すための補助ツールと考えると理解しやすいでしょう。

試験本番で交点を求める方法

本試験では、グラフ上で交点の座標を読み取るのではなく、制約条件の連立方程式を解いて正確な数値を求めます。

例えば、制約条件が「2X+Y=100」と「X+2Y=80」であれば、グラフから推測した後に連立方程式として計算し、交点を求めます。

つまり、グラフはどの制約条件同士の交点を調べるべきかを判断するために利用し、実際の数値は計算で求めるのが基本です。

すべての交点を求める必要はあるのか

受験生が陥りやすいのが、すべての制約条件の組み合わせについて交点を計算してしまうことです。

しかし、線形計画法では最適解は可能領域の頂点に存在します。そのため、まずグラフを大まかに描き、可能領域を形成している制約条件を確認します。

可能領域の外側にある交点や、実行可能領域と無関係な交点を計算しても得点にはつながりません。

交点 計算する優先度
可能領域の頂点になる交点 高い
可能領域の外側にある交点 低い
制約条件同士が離れている交点 低い

定規なしでも十分対応できる理由

日商簿記1級では定規の持ち込みは認められていませんが、多くの受験生はフリーハンドで概略図を描いています。

制約条件の直線は、おおよその切片を取り、傾きの方向を把握できれば十分です。

実際の採点でもグラフの美しさや正確さが評価されるわけではなく、正しい計算過程と結論が求められます。

勉強段階ではドット入りノートなどを利用して理解を深めるのは有効ですが、本試験では概略図から候補を絞り込む練習を重視した方が得点力向上につながります。

効率よく得点するための学習方法

線形計画法を学習する際は、まず可能領域を素早く描く練習を行いましょう。

その後、どの頂点が最適解候補になるかを判断し、対象となる交点だけを連立方程式で求める訓練を繰り返します。

また、目的関数の値を各頂点で比較する流れを定着させることで、本試験でも時間をかけすぎずに解答できます。

まとめ

日商簿記1級の線形計画法では、グラフを定規で正確に描く必要はありません。グラフの役割は可能領域と頂点候補を把握することであり、交点の座標は連立方程式で求めます。すべての交点を計算するのではなく、可能領域を構成する頂点だけを対象にすることで、試験時間を有効に使うことができます。学習段階では正確な図を描く練習も有効ですが、本番を意識するなら「概略図で候補を絞り、計算で確定する」解法を身につけることが重要です。

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