インターネット予約が当たり前になった現在、「街の旅行代理店はもう儲からないのでは?」と感じる人は少なくありません。実際、個人旅行の予約はOTA(オンライン旅行予約サイト)へ移行し、昔ながらの店舗型旅行会社は減少傾向にあります。
しかし一方で、長年地域に根付いた旅行代理店が現在も営業を続け、中には大きな利益を上げている会社も存在します。なぜ厳しいと言われる業界で成功している旅行会社があるのでしょうか。この記事では、街の旅行代理店のビジネスモデルや儲かる会社の特徴について解説します。
街の旅行代理店が厳しいと言われる理由
以前の旅行代理店は、旅行商品の予約窓口として大きな役割を持っていました。航空券やホテルの予約は店舗へ行くことが一般的で、駅前や商店街には多くの旅行会社が存在していました。
しかし現在では、スマートフォンから簡単にホテルや航空券を比較・予約できるようになりました。[OTAやオンライン予約サービスの普及]によって、単純な個人旅行の予約業務だけでは利益を出しにくくなっています。
例えば、20年前であれば家族旅行の相談を店舗で行い、旅行会社が航空券や宿泊先を手配することで手数料を得ていました。しかし現在では、利用者自身がネットで最安値を探せるため、店舗型旅行会社の存在価値は変化しています。
それでも儲かる旅行代理店が存在する理由
旅行業界全体が衰退しているわけではありません。重要なのは、「どのような旅行を扱っているか」です。
利益を出している旅行会社は、単純な予約代行ではなく、高付加価値の商品や法人向けサービスに力を入れているケースが多くあります。
代表的な収益源には以下のようなものがあります。
- 企業の出張手配
- 学校や団体旅行の企画
- 自治体や公共団体の旅行案件
- 社員旅行や研修旅行
- 富裕層向けのオーダーメイド旅行
- 海外旅行の専門手配
このような分野では、単純な価格比較ではなく、経験や人脈、手配能力が価値になります。
昔ながらの小さな旅行会社が急に成功するケースとは
外から見ると古い店舗や少人数経営でも、実際には高い収益を得ている旅行会社があります。その理由の一つが、一般消費者には見えにくい法人取引を持っている場合です。
例えば、地域企業の出張手配、学校行事、自治体関連の旅行などは、長年の信頼関係が重視されます。インターネット検索で最安値を探すサービスとは異なり、取引実績や対応力が重要になります。
また、店舗の見た目と会社の財務状況は必ずしも一致しません。古い建物で営業していても、土地や建物を所有していたり、過去から蓄積した資産を持っていたりする会社もあります。
旅行代理店が高級車や不動産を購入できる理由
旅行会社の売上だけを見ると、「本当にそんな利益が出るのか」と疑問に感じる場合があります。しかし、会社経営では売上だけでなく、利益率や資産状況も重要です。
例えば、従業員数が少なくても法人案件を安定的に受注している会社の場合、人件費などの固定費が抑えられ、高い利益を残せることがあります。
また、過去に購入した土地や建物の価値が上昇している場合、不動産資産によって大きな余力を持っているケースもあります。
さらに、社長個人の資産や会社からの役員報酬など、外部から見えない部分もあります。そのため、高級車を所有していることだけで「旅行業が急成長している」と判断することはできません。
現在の旅行業界は成長産業なのか
旅行業界全体を見ると、昔ながらの店舗型旅行代理店は厳しい競争環境にあります。しかし、旅行需要そのものがなくなったわけではありません。
コロナ禍以降は国内旅行や訪日外国人旅行(インバウンド)が回復し、旅行関連市場は大きく変化しています。
現在伸びている旅行会社は、インターネット予約と競争するのではなく、「その会社でなければ提供できない価値」を作っています。
例えば、個人では手配が難しい海外旅行、特別な体験を組み込んだ旅行、高齢者向けのサポート付き旅行などは、専門知識を持つ旅行会社への需要があります。
儲かる旅行代理店と衰退する旅行代理店の違い
同じ旅行代理店でも、経営状況には大きな差があります。その違いは主に以下の点にあります。
| 儲かりやすい旅行会社 | 厳しくなりやすい旅行会社 |
|---|---|
| 法人・団体顧客を持っている | 個人旅行予約だけに依存している |
| 専門分野や強みがある | 価格競争だけで勝負している |
| 地域で長年の信用がある | ネット集客だけに頼っている |
| 高単価の商品を扱う | 手数料収入だけに依存する |
つまり、現在の旅行代理店は「昔のように誰でも儲かる業界」ではありませんが、強みを持つ会社は十分に利益を出せる業界です。
まとめ|街の旅行代理店は厳しいが、成功している会社には理由がある
OTAの普及によって、単純な旅行予約を仲介するだけの店舗型旅行代理店は厳しい状況になっています。しかし、法人営業、団体旅行、高付加価値旅行などに取り組む会社は現在でも利益を上げています。
外観が古い店舗でも、長年築いた顧客基盤や法人取引、不動産などの資産を持っている場合があります。そのため、店舗の雰囲気や社用車だけでは会社の実態を判断できません。
現在の旅行業界で成功するためには、ネット予約と競争するのではなく、人だからこそ提供できる提案力や専門性を持つことが重要になっています。


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