就業規則に副業禁止の記載がない場合は副業できる?雇用型と業務委託型の違いや注意点を解説

労働条件、給与、残業

近年は副業やフリーランスなど、本業以外の収入源を持つ働き方が広がっています。一方で、会社の就業規則を見ると「副業禁止」と明確に書かれていないものの、懲戒規定に「会社の許可なく他に雇い入れられた場合は処分対象となる」といった記載があり、どこまでが副業に該当するのか疑問に感じる人もいます。

副業には、アルバイトのように別の会社と雇用契約を結ぶものだけでなく、業務委託や個人事業として仕事を受ける形もあります。この記事では、就業規則における副業規定の読み方、雇用型副業と業務委託型副業の違い、会社員が副業を行う際の注意点について解説します。

就業規則に副業禁止と書かれていなくても確認が必要な理由

就業規則に「副業禁止」という言葉がなくても、副業に関係する規定が別の項目に含まれている場合があります。

例えば、「会社の許可なく他に雇い入れられた場合は懲戒処分とする」という規定がある場合、少なくとも他社との雇用関係を持つ働き方については会社が制限している可能性があります。

ただし、このような規定があるからといって、すべての副業や収入活動が禁止されているとは限りません。重要なのは、その規定がどのような働き方を対象としているかを確認することです。

「雇い入れられる」とは他社で雇用されることを意味する

一般的に「雇い入れられる」という表現は、会社や事業者と雇用契約を結び、労働者として働くことを指します。

例えば、以下のような働き方は「雇い入れられる」に該当する可能性があります。

  • コンビニや飲食店でアルバイトをする
  • 別会社でパート勤務をする
  • 派遣会社に登録して働く

これらは勤務先と雇用契約を結ぶため、本業の会社にある「他に雇い入れられた場合」という規定の対象になる可能性があります。

業務委託やフリーランスの副業は雇用とは異なる

一方で、クラウドソーシングサイトや個人間の契約によって仕事を受ける業務委託型の副業は、一般的には雇用契約ではありません。

例えば、以下のような働き方があります。

  • クラウドワークスなどで記事作成やデザイン案件を受注する
  • ココナラなどでスキル販売を行う
  • 個人でホームページ制作やコンサルティングを請け負う

これらは依頼主から仕事を受けて報酬を得る形であり、「会社に雇われる」という関係とは異なります。そのため、就業規則の「雇い入れられた場合」という文言だけを見ると、対象外となる可能性があります。

ただし、実際には契約内容や働き方によって判断が変わります。業務委託という名称でも、実態が会社の指揮命令を受けて働く形であれば、雇用に近いと判断される場合もあります。

会社が副業を制限できるケースとは

現在は副業を認める企業が増えていますが、会社が一定の条件で制限することはあります。

代表的な理由としては、以下のようなものがあります。

  • 本業への支障が出る可能性がある
  • 長時間労働によって健康面に問題が出る
  • 会社の秘密情報が漏れる可能性がある
  • 競合他社で働くことで利益相反になる
  • 会社の信用を損なう可能性がある

例えば、本業の勤務時間中に副業を行ったり、会社で得た情報を利用して別の仕事を行ったりする場合は問題になる可能性があります。

副業を始める前に確認しておきたいポイント

副業を検討する場合は、まず就業規則の副業に関する部分を細かく確認することが大切です。

確認するポイントとしては、以下のようなものがあります。

  • 副業の定義がどのように書かれているか
  • 許可制なのか届出制なのか
  • 雇用契約以外の副業も対象になるのか
  • 違反した場合の処分内容

また、会社へ相談する場合は「副業を認めてもらえますか」と聞くだけではなく、「本業に影響が出ない範囲でスキルアップや収入形成をしたい」と目的を説明すると理解を得やすくなります。

副業収入がある場合の税金や申告にも注意する

副業で収入を得た場合、会社との関係だけでなく税金面の手続きも必要になることがあります。

例えば、業務委託で報酬を受け取る場合は、所得の種類によって確定申告が必要になる可能性があります。また、住民税の通知によって会社に副業収入が知られるケースもあります。

副業を安全に続けるためには、就業規則だけでなく税務上のルールについても理解しておくことが重要です。

まとめ|就業規則の「雇い入れ」の意味を理解して副業を判断しよう

就業規則に「会社の許可なく他に雇い入れられた場合は懲戒処分」と書かれている場合、主な対象は他社と雇用契約を結んで働くケースと考えられます。

一方で、業務委託やフリーランス形式の副業は雇用とは異なるため、同じ規定がそのまま適用されるとは限りません。ただし、会社ごとの就業規則の内容や副業の実態によって判断は変わります。

副業を始める際は、就業規則を確認し、本業への影響や会社とのトラブルを避けるためにも、必要に応じて会社へ確認したうえで進めることが大切です。

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