最低賃金が引き上げられたタイミングで、勤務時間を短く申請するよう求められるケースがあります。働いた時間と給与計算上の時間が違う場合、知らないうちに本来受け取れるはずの賃金が減ってしまう可能性があります。
この記事では、アルバイト先で労働時間を少なく申請するよう言われた場合に確認すべきポイントや、なぜ周囲の人が何も言わないことがあるのか、適切な対応方法について解説します。
最低賃金が上がった時に企業が注意すべきこと
最低賃金は法律によって定められた、労働者に支払わなければならない最低限の賃金です。都道府県ごとに金額が決められており、改定されるタイミングでは多くの企業で給与計算の見直しが行われます。
会社が最低賃金の上昇による人件費増加を避けたいと考えることはありますが、実際に働いた時間を少なく記録して賃金を支払うことは認められません。
例えば、毎日6時間勤務している人に対して「最低賃金が上がったから5時間55分で申請して」と指示し、実際には6時間働いている場合、労働時間と給与計算にズレが生じることになります。
働いた時間を5分短く申請する問題点
労働時間は、基本的には労働者が会社の指揮命令下で働いていた時間を基準に考えます。実際に仕事をしていた時間があるにもかかわらず、記録だけ短くすることは問題になる可能性があります。
特に、始業前の準備、終業後の片付け、業務上必要な作業などが含まれる場合、それらが労働時間として扱われるケースがあります。
5分という短い時間であっても、毎日の積み重ねになると大きな差になります。例えば週5日勤務で毎日5分少なく申請すると、1か月で約100分以上の未払い時間になる可能性があります。
なぜ周りのアルバイトが何も言わないのか
職場で同じような扱いを受けていても、全員がすぐに声を上げるとは限りません。その理由には、さまざまな事情があります。
例えば、「店長と揉めたくない」「シフトを減らされたら困る」「アルバイトだから仕方ないと思っている」「他の職場でも同じだと思っている」と考えている人もいます。
また、法律上問題がある可能性に気付いていないケースもあります。周囲が何も言わないからといって、その扱いが正しいとは限りません。
会社から労働時間を短く申請するよう言われた時の対応
まず大切なのは、感情的に対立する前に事実を確認することです。実際の勤務時間と申請時間が違っている場合は、自分自身で記録を残しておくことが重要です。
記録する内容としては、出勤時間、退勤時間、休憩時間、実際に行った業務内容などがあります。スマートフォンのメモや手帳などで日々記録しておくと、後から確認しやすくなります。
例えば、「タイムカードでは17時までだが、実際には17時5分まで閉店作業をしていた」というような具体的な記録があると、状況を説明しやすくなります。
会社に確認する時の伝え方
勤務時間の扱いについて疑問がある場合は、まず会社へ確認する方法があります。ただし、最初から「違法ではないですか」と責めるより、「実際の勤務時間と申請時間について確認したい」と伝える方が話し合いになりやすいです。
確認するポイントは、なぜ時間を短く申請する必要があるのか、実際に働いた時間は給与計算に反映されているのかという点です。
会社側の説明を聞いた上で納得できない場合は、労働基準監督署などの相談窓口を利用することも選択肢になります。
未払い賃金を防ぐために知っておきたいこと
アルバイトやパートであっても、働いた時間に対して賃金を受け取る権利があります。雇用形態に関係なく、労働時間の管理は適切に行われる必要があります。
特に最低賃金の改定時期は、給与計算や勤務時間の扱いに関するトラブルが起きやすい時期です。給与明細や勤務記録を確認する習慣を持つことが大切です。
小さな時間の変更でも、毎日続けば大きな問題になる可能性があります。不自然な指示を受けた場合は、その場で流さず確認することが自分の権利を守ることにつながります。
まとめ|労働時間の記録と給与計算の確認が大切
最低賃金が上がったことを理由に、実際より短い労働時間で申請するよう求められた場合は、慎重に確認する必要があります。
会社の都合で勤務時間を少なく記録することは、働いた分の賃金が正しく支払われない問題につながる可能性があります。
まずは実際の勤務時間を記録し、会社へ確認することから始めましょう。周囲が何も言わない場合でも、正しい労働管理が行われているかを自分で確認することが重要です。


コメント