会社員として働きながら副業をしている人が増える一方で、会社の就業規則変更や副業禁止方針によって、仕事を続けるか副業を選ぶか悩むケースもあります。特に会社から「副業を続けるなら退職してほしい」と言われた場合、その退職が自己都合になるのか会社都合になるのかは重要な問題です。
退職理由によっては失業給付の扱いや受給開始時期にも影響するため、会社の説明だけで判断せず、就業規則や退職に至った経緯を確認することが大切です。この記事では、副業禁止を理由とした退職時の考え方や確認すべきポイントについて解説します。
退職理由には自己都合と会社都合がある
退職には大きく分けて「自己都合退職」と「会社都合退職」があります。自己都合退職とは、労働者本人の希望によって退職するケースです。
一方、会社都合退職とは、会社側の事情によって離職することになったケースを指します。例えば、解雇、事業縮小による退職勧奨、一定の条件を満たす労働条件変更などが該当する場合があります。
そのため、「会社から退職してほしいと言われた」という事実だけで必ず会社都合になるわけではなく、実際の経緯や会社側の対応によって判断されます。
副業禁止を理由とした退職は自己都合になることが多い
会社から副業を禁止され、副業を続けるために本人が退職を選んだ場合、一般的には自己都合退職として扱われることが多いです。
例えば、会社が就業規則で副業禁止を定めており、労働者が「副業を続けたいので会社を辞める」と判断した場合は、本人の意思による退職と判断される可能性があります。
ただし、会社が一方的に副業を理由として退職を迫った場合や、実質的に退職を強要された状況であれば、単純な自己都合とは異なる扱いになる可能性があります。
就業規則に副業禁止の記載があるかが重要
副業禁止が有効かどうかを考えるうえで重要なのが、会社の就業規則です。入社時の雇用契約書だけでなく、会社が定める就業規則や社内規定も労働条件を判断する材料になります。
もし入社時には副業が認められており、その後会社が規則を変更した場合、その変更がどのような手続きで行われたかも確認ポイントになります。
例えば、会社が就業規則を変更し、社員へ周知していた場合は、新しい規定が適用される可能性があります。一方で、変更内容が社員へ十分伝えられていなかった場合などは、状況によって争点になることがあります。
副業解禁後に禁止へ戻った場合の考え方
質問のように、コロナ禍では副業が認められていたものの、その後禁止になったというケースでは、会社がどのような手続きを行ったかが重要になります。
会社が事業環境の変化などを理由に副業規定を変更すること自体はあります。しかし、その変更が従業員へ適切に周知され、合理的な内容である必要があります。
例えば、「副業禁止になった」という話を社員が聞いただけで正式な通知や規則変更の確認がない場合は、会社と従業員の間で認識の違いが生じる可能性があります。
会社から退職を求められた場合に確認すること
会社から「副業を続けるなら退職してほしい」と言われた場合、すぐに退職届を提出する前に確認しておきたいことがあります。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 退職理由 | 会社都合なのか自己都合なのか確認する |
| 就業規則 | 副業禁止の規定や変更時期を確認する |
| 会社からの提案内容 | 退職勧奨なのか本人希望退職なのか確認する |
| 離職票 | 記載される離職理由を確認する |
特に離職票の離職理由は、失業給付を受ける際に重要になります。会社が自己都合として処理していても、実際の事情と異なる場合はハローワークへ相談することができます。
副業と本業を両立するために知っておきたいこと
副業を始める際は、収入を得ることだけでなく、本業の就業規則や会社との関係も確認することが大切です。
近年は副業を認める企業も増えていますが、情報管理、競業避止、労働時間管理などの理由から一定の制限を設けている会社もあります。
例えば、個人事業主としてものづくりの仕事をしている場合でも、本業の会社と競合しないか、勤務時間や健康管理に問題がないかなどを確認する必要があります。
まとめ|副業禁止による退職が会社都合になるかは状況で判断される
副業を続けたいという理由で自分から退職を選んだ場合は、一般的には自己都合退職として扱われることが多いです。しかし、会社から実質的に退職を迫られた場合や、就業規則変更の手続きに問題がある場合は、判断が変わる可能性があります。
重要なのは、会社の説明だけでなく、就業規則、副業禁止への変更経緯、会社からの退職要求の内容を確認することです。
退職する場合は、離職票の記載内容も確認し、納得できない場合はハローワークや労働相談窓口へ相談することで、自分の状況に合った対応を取ることができます。


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