退職後に新しいキャリアを目指すため、資格取得のための学校へ通いたいと考える人は少なくありません。その際に活用できる制度の一つが専門実践教育訓練給付金です。
しかし、失業保険や再就職手当を受給した後でも利用できるのか、再び雇用保険に加入して一定期間働かなければならないのかなど、制度の条件は分かりにくい部分があります。この記事では、専門実践教育訓練給付金の仕組みや利用条件、退職後から資格取得までの流れについて解説します。
専門実践教育訓練給付金とはどのような制度なのか
専門実践教育訓練給付金は、働く人の中長期的なキャリア形成を支援するために、厚生労働省が実施している雇用保険の給付制度です。対象となる教育訓練を受講し修了した場合、受講費用の一部が支給されます。
対象となる講座には、看護師や保育士などの専門資格取得を目指す課程、職業に必要な専門知識を学ぶ講座などがあります。通信制の学校でも対象になる場合があるため、資格取得を考えている人は事前確認が重要です。
例えば、保育士資格取得を目指す通信課程が専門実践教育訓練の指定講座であれば、受講料の負担を軽減できる可能性があります。
失業保険や再就職手当を受給した後でも申請できるのか
失業保険(基本手当)や再就職手当を受給したことだけで、専門実践教育訓練給付金が利用できなくなるわけではありません。
専門実践教育訓練給付金の利用可否は、主に雇用保険の加入期間などの条件によって判断されます。そのため、失業給付や再就職手当を受けたかどうかだけではなく、過去の雇用保険加入歴を確認することが大切です。
長期間正社員として勤務していた場合、退職前までの雇用保険加入期間が条件を満たしている可能性があります。10年程度勤務していた場合は、まず自身の加入期間を確認するとよいでしょう。
専門実践教育訓練給付金を利用するための雇用保険加入期間の条件
一般的に、初めて専門実践教育訓練給付金を利用する場合は、雇用保険の被保険者期間が一定期間以上必要です。通常は2年以上の加入期間が基本的な条件となっています。
また、過去に教育訓練給付金を利用したことがある場合などは、必要となる加入期間が変わることがあります。そのため、自分の場合に何年必要なのかはハローワークで確認することが確実です。
例えば、10年間正社員として働いて退職した場合、退職後すぐにパート勤務を始めたとしても、退職前の雇用保険加入期間が基準になる可能性があります。単純に「再就職後1年以上働かなければ利用できない」とは限りません。
再就職後に専門実践教育訓練給付金を利用する場合の注意点
再就職した後でも、雇用保険の条件を満たしていれば専門実践教育訓練給付金を利用できる場合があります。ただし、受講開始前に手続きを行う必要があるため、学校へ入学してから申請することはできません。
特に専門実践教育訓練の場合、受講開始日の一定期間前までにハローワークでキャリアコンサルティングを受け、必要書類を提出する手続きがあります。
例えば4月から学校へ通う予定なら、前年から講座が対象か確認し、必要な手続きを余裕を持って進めておくことが重要です。
保育士資格取得を目指す場合に確認すべきポイント
保育士資格取得を目的として学校へ通う場合、まず希望している通信課程が専門実践教育訓練給付金の対象講座として指定されているか確認しましょう。
同じ保育士資格取得を目指す学校でも、すべての講座が給付対象になるわけではありません。厚生労働省の指定講座検索システムやハローワークで確認することができます。
また、給付金は受講費用の全額が支給される制度ではありません。自己負担額や支給条件、修了後の追加給付の有無なども確認して、無理のない学習計画を立てることが大切です。
まとめ|退職後の資格取得では雇用保険の加入歴確認が重要
専門実践教育訓練給付金は、失業保険や再就職手当を受給した後でも利用できる可能性があります。重要なのは、過去から現在までの雇用保険加入期間や、受講する講座が対象になっているかどうかです。
長期間正社員として勤務していた人は、退職前の雇用保険加入期間によって条件を満たすケースもあります。再就職後すぐに利用できないと決めつけず、ハローワークで自分の状況を確認することが大切です。
資格取得によるキャリアチェンジを考えている場合は、早めに制度確認と申請準備を進めることで、給付制度を有効に活用しながら学習を進められる可能性があります。


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