医療現場では、同じ病気でも患者さんとの会話で使う言葉と、カルテや申し送りなど専門的な場面で使う言葉が異なることがあります。糖尿病についても「DM」「糖尿病」「糖尿」など複数の呼び方を耳にすることがあります。
これらの言葉にはそれぞれ使われる場面や意味合いがあります。看護師をはじめとした医療従事者がどのように使い分けているのか、日常生活での呼び方との違いも含めて解説します。
医療現場で使われる糖尿病の呼び方「DM」とは
医療現場では、糖尿病を「DM」と略して呼ぶことがあります。DMは英語の「Diabetes Mellitus(ダイアベティス・メリタス)」の頭文字から来た医学的な略語です。
カルテや看護記録、医師や看護師同士の会話では、情報を簡潔に共有するために「DM」という表現が使われることがあります。
例えば、「DMの既往があります」「DM患者さんの血糖測定をお願いします」といったように、医療者間の専門的なコミュニケーションで使用されます。
看護師の日常業務ではどの呼び方を使うのか
看護師が仕事中に使う言葉は、相手や状況によって変わります。同僚や医師など医療関係者同士であれば「DM」と略すことがありますが、患者さん本人や家族に説明する場合は基本的に「糖尿病」と言います。
患者さんに対して「DMがあります」と伝えても、医学用語に慣れていない方には意味が伝わりにくいためです。
例えば、入院患者さんへの説明では「糖尿病のお薬を飲んでいますか」「糖尿病の治療について確認します」といった表現が一般的です。
「糖尿」という呼び方は医療現場で使うのか
「糖尿」という言葉は、日常会話や一部の医療現場で使われることがありますが、正式な病名は「糖尿病」です。
糖尿という表現は、「糖尿病」を短くした言い方として使われる場合があります。しかし、正式な記録や患者さんへの説明では、誤解を避けるために「糖尿病」と表現することが多いです。
また、「糖尿」という言葉だけを聞くと、尿に糖が出る状態だけを指しているように感じる人もいますが、糖尿病は血糖値のコントロールに関係する病気全体を指します。
医療者同士と患者さんへの説明で言葉を変える理由
医療現場では、相手に合わせた言葉選びが重要です。専門用語は医療者同士では便利ですが、患者さんに伝える時には分かりやすさを優先します。
例えば、「DMコントロール不良です」という表現は医療者間では意味が通じますが、患者さんには「糖尿病の血糖管理がうまくできていない状態です」と説明した方が理解しやすくなります。
看護師の役割は情報を正確に伝えることなので、単に専門用語を使うのではなく、相手に合わせて表現を選ぶことが大切です。
糖尿病という名称が正式に使われる理由
糖尿病という名称は、血液中のブドウ糖(血糖)が高くなることで、尿中にも糖が出ることがあることから名付けられました。
現在では医学が進歩し、糖尿病は単に尿に糖が出る病気ではなく、インスリンの働きや分泌の問題によって血糖値の調節が難しくなる病気として理解されています。
そのため、医療機関では正式名称として「糖尿病」が使われ、必要に応じて医療者間では「DM」という略語が用いられています。
まとめ
糖尿病の呼び方は、場面によって使い分けられています。医療者同士の会話や記録では「DM」という略語が使われることがありますが、患者さんや一般の方との会話では「糖尿病」と言うのが一般的です。
「糖尿」という表現も意味は通じますが、正式な病名ではなく、省略した呼び方として使われることが多い言葉です。
看護師など医療従事者は、相手に正しく伝わることを重視して言葉を選んでいます。そのため、仕事では「DM」、患者さんへの説明では「糖尿病」というように状況に応じて使い分けています。


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