賃金台帳を作成する際、「労働日数」の欄に何日を記載すればよいのか迷うケースがあります。特に給与の締め日を変更している場合や、年末年始など特定の月だけ給与計算期間が通常と異なる場合は判断が難しくなります。
この記事では、賃金台帳の労働日数の考え方や、給与計算期間と実際の勤務日数がずれる場合の記載方法について解説します。適切な賃金台帳管理を行うためのポイントも紹介します。
賃金台帳に記載する労働日数とは
賃金台帳は、労働基準法第108条に基づいて使用者が作成・保存することが義務付けられている帳簿です。労働者ごとに賃金計算の基礎となる事項を記録する必要があります。
賃金台帳にある「労働日数」は、単純に給与を計算した期間の日数ではなく、その賃金計算期間において労働者が実際に労働した日数を記録する項目です。
つまり、給与の締め日や支給日の都合で計算期間が変更されている場合でも、基本的には実際の勤務状況を反映して記載することが重要になります。
給与計算期間と実際の労働日数が異なる場合の考え方
会社によっては、通常は毎月1日から月末までを給与計算期間としているものの、年末年始などの事情で一時的に締め日を早める場合があります。
例えば、12月分給与について12月22日で締めた場合、給与計算対象となる日数は15日になります。しかし、12月23日から31日まで勤務した日がある場合、それらの日数も労働者が12月に実際に働いた日数です。
このような場合、賃金台帳の労働日数欄については、給与計算対象日数ではなく、その賃金台帳の対象期間における実際の労働日数を記録する考え方になります。
締め日を変更した場合の賃金台帳記載例
具体的に、通常は月末締めの会社が12月だけ12月22日締めに変更したケースを考えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通常の給与計算期間 | 12月1日~12月31日 |
| 変更後の給与計算期間 | 12月1日~12月22日 |
| 12月22日までの労働日数 | 15日 |
| 12月23日~31日の労働日数 | 5日 |
| 12月実際の労働日数 | 20日 |
この場合、12月分の賃金台帳に記載する労働日数は、実際に12月中に勤務した日数である20日として管理する方法が一般的です。
一方で、給与計算対象期間を明確に管理する必要もあるため、給与明細や賃金計算資料では「12月22日締め分」と「翌月精算分」などを区別して記録しておくと、後から確認しやすくなります。
賃金台帳で重要なのは労働実態を正確に残すこと
賃金台帳は、給与計算のためだけではなく、労働時間や賃金支払いの状況を確認するための重要な労務管理資料です。
そのため、締め日の都合だけを優先して記載すると、実際の労働状況と帳簿上の記録に違いが生じる可能性があります。
例えば、給与計算上は15日分しか支給していない場合でも、労働者が12月中に20日勤務しているのであれば、勤務実績を把握できるよう記録しておくことが望ましいです。
給与締め日の変更時に注意したいポイント
給与締め日を変更する場合は、賃金台帳だけではなく、勤怠管理表や給与計算システムの設定も合わせて確認する必要があります。
特に年末年始などで変則的な締め日になる場合、後から「どの期間の勤務がどの給与に含まれているのか」が分からなくならないよう、補足資料を残しておくことが大切です。
また、労働基準監督署の調査などで確認される場合もあるため、給与計算期間と実際の勤務期間の関係を説明できる状態にしておくことが重要です。
まとめ
賃金台帳の労働日数欄は、基本的には給与計算の対象となった日数ではなく、その期間に労働者が実際に働いた日数を記録するものとして扱います。
給与の締め日を一時的に変更した場合でも、実際の勤務日数と給与計算期間を混同しないことが大切です。
変則的な給与計算を行う場合は、賃金台帳だけでなく勤怠記録や給与計算資料との整合性を保ち、後から確認できるよう管理しておくことが適切な労務管理につながります。


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