簿記2級第3問で当期純利益を求める方法|費用と収益の範囲の覚え方と決算整理の考え方を解説

簿記

簿記2級の第3問では、損益計算書を作成する問題や当期純利益を求める問題が出題されます。その中で、誘導に従わず自分で利益を計算する場面では「どの科目を費用・収益として集計すればいいのか」で迷う方も少なくありません。

特に「仕入より下が費用」「売上より下が収益」という覚え方でよいのか気になる人も多いですが、基本的な考え方を理解しておくことで、本試験でも迷わず判断できるようになります。

簿記2級第3問で当期純利益を求める基本的な考え方

当期純利益は、簡単に言えば「収益から費用を引いた残り」です。そのため、損益計算書を作成する際には、まず収益に分類される科目と費用に分類される科目を正しく分ける必要があります。

計算式で表すと以下のようになります。

当期純利益=収益合計-費用合計

つまり、問題文から各勘定科目を見たときに、それが会社の利益を増やすものなのか、利益を減らすものなのかを判断することが重要になります。

「仕入より下が費用」「売上より下が収益」という覚え方は正しいのか

結論から言うと、損益計算書の表示順を利用した覚え方としては一定の目安になります。しかし、すべての問題でその考え方だけに頼るのは少し危険です。

例えば、売上の下に表示される項目には売上原価に関するものがあり、仕入や期首商品棚卸高、期末商品棚卸高などが関係します。一方で、販売費及び一般管理費や営業外費用、特別損失なども費用として扱われます。

そのため「仕入より下が全部費用」というよりも、「会社の利益を減少させる項目は費用」と考える方が本質的な理解になります。

費用になる主な科目と覚え方

簿記2級の損益計算書では、以下のような科目が費用として扱われます。

区分 主な科目例
売上原価 仕入、期首商品棚卸高、商品評価損など
販売費及び一般管理費 給料、広告宣伝費、減価償却費、貸倒引当金繰入など
営業外費用 支払利息、為替差損など
特別損失 固定資産売却損、災害損失など

例えば、商品の仕入は販売する商品の原価になるため費用です。また、従業員への給料も会社が利益を得るために必要な支出なので費用になります。

一方で、借入金による利息の支払いも利益を減らすため、営業外費用として費用に分類されます。

収益になる主な科目と覚え方

収益とは、会社の利益を増やす原因となるものです。簿記2級では主に以下のような科目があります。

区分 主な科目例
売上 商品販売による収益
営業外収益 受取利息、受取配当金、有価証券売却益など
特別利益 固定資産売却益など

例えば、商品を販売して得た代金は本業による収益なので売上になります。また、銀行預金から受け取った利息も会社のお金を増やすため収益として扱います。

「売上だけが収益」と考えてしまうと、営業外収益や特別利益を見落として当期純利益を間違える原因になります。

当期純利益を自力で求めるときの手順

第3問で誘導が少なく、自分で当期純利益を求める必要がある場合は、次の順番で整理するとミスを減らせます。

  1. 各勘定科目を収益・費用に分類する
  2. 売上原価を計算する
  3. 販売費及び一般管理費を集計する
  4. 営業外収益と営業外費用を加減する
  5. 税引前当期純利益から法人税等を差し引く

例えば、売上が1,000万円あり、売上原価が600万円、販売費及び一般管理費が200万円、営業外収益が30万円、営業外費用が20万円の場合、税引前利益は210万円になります。

このように、科目ごとの役割を理解していれば、問題文の形式が変わっても対応できます。

簿記2級第3問で失点しないための注意点

第3問では、単純な計算ミスだけではなく、科目の分類ミスによる失点も多くあります。

特に注意したいのは、収益や費用に見える名前でも、実際には資産や負債の科目であるケースです。例えば、売掛金や未払金は損益には影響しません。

また、決算整理仕訳では減価償却費や貸倒引当金繰入など、普段の仕訳とは異なる処理が出るため、単純暗記ではなく「なぜ費用になるのか」を理解しておくことが重要です。

まとめ|簿記2級の費用・収益判断は位置ではなく意味で覚える

「仕入より下が費用」「売上より下が収益」という覚え方は、損益計算書を見る際の補助的な考え方としては役立ちます。

しかし、簿記2級第3問で安定して得点するには、表示位置ではなく「利益を減らすものが費用」「利益を増やすものが収益」という基本を理解することが大切です。

科目の意味を理解して分類できるようになれば、誘導が少ない問題でも当期純利益を正確に求められるようになり、本試験での得点力アップにつながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました