造園業や建設業などの現場仕事では、「現場作業が終わった後の移動」「道具の片付け」「翌日の準備」といった時間が勤務時間として扱われるのか疑問に感じる人が少なくありません。求人票では残業なしと書かれていても、実際の働き方との違いに悩むケースがあります。この記事では、造園業における残業の考え方やサービス残業が発生する原因、確認すべきポイントについて解説します。
造園業で残業が発生しやすい理由
造園業では、基本的な作業時間が現場の状況によって左右されやすい特徴があります。天候や植物の状態、作業量、現場までの距離などによって予定通りに終わらないこともあります。
また、造園の仕事は現場で作業を終えたらすぐ退勤できるとは限りません。使用した剪定道具や機械の整理、トラックへの積み込み、翌日の準備なども仕事の一部になることがあります。
例えば、17時が定時の場合でも、17時に現場を出発して会社へ戻り、道具を片付けて18時になるのであれば、その時間は単なる移動ではなく業務に関連した時間として考える必要があります。
現場から会社へ戻る時間は労働時間になるのか
労働時間とは、会社の指揮命令下に置かれている時間を指します。そのため、仕事のために会社へ戻ることを指示されている場合、その移動時間は労働時間として扱われる可能性があります。
例えば、現場終了後に会社へ戻って車両を駐車し、使用した機材を片付ける必要がある場合、それはプライベートな移動ではなく業務上必要な行動です。
一方で、自宅から現場へ直行する通勤時間などは通常の通勤時間として扱われ、労働時間とは区別されます。重要なのは、その移動や作業が会社の仕事として必要なものかどうかです。
タイムカードを押さない習慣がある場合の注意点
会社によっては「退勤時のタイムカードは押さない」「残業申請をしない」という慣習が残っている場合があります。しかし、会社のルールや周囲の習慣だけで、本来支払われるべき賃金がなくなるわけではありません。
タイムカードは労働時間を記録する重要な資料です。退勤時刻を記録していない場合でも、実際に働いた時間を示す証拠があれば残業代請求などの判断材料になることがあります。
例えば、スマートフォンの位置情報、作業日報、現場写真、会社とのメッセージ履歴なども、実際の勤務状況を確認するための資料になる場合があります。
求人票や面接で「残業なし」と言われた場合
求人票や面接時に「残業なし」と説明されていた場合でも、実際の業務内容と異なることがあります。特に現場職では、会社側が「現場作業時間だけ」を残業時間として考えているケースもあります。
しかし、仕事に必要な準備や片付け、会社へ戻る作業なども業務の一部であれば、それらを含めて勤務時間を考える必要があります。
入社前の説明と実際の勤務状況が大きく違う場合は、単なる忙しさの問題ではなく、労働条件の相違として確認することが大切です。
造園業全体でサービス残業が当たり前なのか
造園業だから必ずサービス残業があるというわけではありません。適切に勤怠管理を行い、現場終了後の片付けや移動時間も含めて管理している会社もあります。
一方で、職人気質が残る業界では「昔からこうだから」という理由で、作業後の時間が正式な勤務時間として扱われていない職場も存在します。
業界の特徴として現場作業以外の業務が発生しやすいからこそ、会社ごとの労務管理の違いが大きく出やすいと言えます。
サービス残業を防ぐために確認したいこと
まずは自分の実際の勤務時間を整理することが重要です。「何時に現場を離れたか」「会社に戻った時間」「片付けが終わった時間」などを記録しておくと状況を把握しやすくなります。
そのうえで、直属の上司や事務担当者に「退勤処理はどの時間で行うのが正しいのか」「現場から戻ってからの作業時間は勤務時間に含まれるのか」を確認するとよいでしょう。
改善されない場合や明らかな未払いがある場合は、労働基準監督署などの公的な相談窓口を利用する方法もあります。感情的に対立する前に、まず事実関係を整理することが大切です。
まとめ:造園業でも業務に必要な時間は勤務時間として考える必要がある
造園業では現場作業以外にも、移動、道具の片付け、翌日の準備など多くの業務が発生します。その時間が会社の指示や業務上必要なものであれば、単なるサービス時間として扱うことは適切ではありません。
「造園業だから仕方ない」と考える必要はなく、会社ごとの勤怠管理や労働環境によって状況は大きく異なります。
求人時の説明と実際の働き方に違いがある場合は、勤務記録を残しながら確認を進めることが、自分の権利を守るための第一歩になります。


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