会社法の利益相反取引はどこで判断される?親会社・子会社間取引の考え方をわかりやすく解説

企業と経営

会社法における利益相反取引は、取引の当事者関係によって複雑に見えることがあります。特に親会社・子会社間の取引では「どちらの会社で利益相反になるのか」が分かりにくい点です。本記事では、その判断構造を整理して解説します。

利益相反取引の基本的な考え方

会社法では、取締役が会社の利益と自己または第三者の利益が衝突する取引を行う場合に利益相反取引として規制されます。

これは会社の利益保護と、取締役の忠実義務を担保するための重要なルールです。

判断の基準は「その会社の取締役が関与しているかどうか」にあります。

利益相反取引が問題となる場面

典型的には、取締役自身が当事者となる取引や、第三者として関与する場合に問題となります。

例えば、取締役が自己の会社と別会社との間で取引を行う場合、その取引のどちら側で取締役が関与しているかが重要です。

規制の対象はあくまで各会社ごとに個別に判断されます。

親会社・子会社間取引の構造

親会社Bと子会社Aの取引では、それぞれの会社における取締役の関与状況が判断基準となります。

親会社側の取締役が子会社の取引に関与していれば、親会社側では利益相反取引として扱われる可能性があります。

一方で、子会社側に当該親会社の取締役がいなければ、子会社側では形式的に利益相反にはなりません。

本事例の構造整理

ご提示のケースでは、CはA社の代表取締役でありB社の取締役でもあるという点がポイントです。

この場合、B社にとってはCが関与するA社との取引は利益相反取引となり得ます。

しかしA社側にはB社の取締役が存在しないため、A社単独では利益相反取引の構造には該当しません。

なぜ会社ごとに結論が異なるのか

会社法は「各会社の取締役の忠実義務」を基準に判断するため、会社単位で評価されます。

同一取引でも、関与する取締役の所属によって利益相反の有無は変わります。

そのため親会社側では規制対象でも、子会社側では対象外となるケースが生じます。

まとめ

利益相反取引は取引全体で一律に判断されるのではなく、各会社ごとに取締役の関与関係で判断されます。

そのため親会社では利益相反となっても、子会社では該当しないという構造が生じます。

この違いは会社法の基本原理である「会社ごとの忠実義務」に基づくものです。

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