固定残業(みなし残業)制度は、求人票でもよく見かける一方で「結局残業代は損なのか」「普通の残業制より給与が下がるのか」と疑問を持たれやすい仕組みです。本記事では、固定残業制の基本構造と、通常の残業制との違いを具体例を交えて整理しながら、給与の考え方を解説します。
固定残業(みなし残業)制とは何か
固定残業制とは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めて支払う制度です。
例えば「月10時間分の残業代込みで25万円」といった形で提示されます。
この場合、実際の残業が10時間以内であれば追加残業代は発生しません。
通常の残業制との違い
通常の残業制では、基本給とは別に実際の残業時間に応じて残業代が支払われます。
一方で固定残業制は、残業時間に関係なく一定額が給与に含まれています。
そのため同じ月10時間の残業でも、計算方法が異なるだけで総支給額の構造が変わります。
例①と例②の比較で見る給与の違い
例①:基本給25万円+10時間分の固定残業代込みの会社
例②:基本給25万円+実残業10時間分を別途支給する会社
実際には、①はあらかじめ残業代が含まれているため、基本給の中に内包されている設計になっていることが多いです。
固定残業制は給与が下がるのか
結論としては「必ずしも下がるとは限らない」が正確です。
固定残業代が基本給に組み込まれているため、見かけ上の基本給が低く見える場合があります。
しかし、同条件で設計されていれば総支給額は通常の残業制と同等になることもあります。
企業が固定残業制を採用する理由
企業側のメリットとしては、給与計算がシンプルになることが大きいです。
また、繁忙期と閑散期で残業時間が変動する業種でも人件費を安定させやすい特徴があります。
一方で、長時間労働を前提にしている悪質なケースもあるため注意が必要です。
注意すべきポイント
固定残業制では「何時間分の残業が含まれているか」が非常に重要です。
それを超えた場合に追加残業代が支払われるかどうかも必ず確認すべき点です。
求人票では総額だけでなく、内訳を確認することが重要になります。
まとめ
固定残業制は仕組み上、必ずしも給与が下がる制度ではありません。
ただし基本給の見え方や残業の扱いによって、実質的な条件が大きく変わることがあります。
応募時には総支給額だけでなく、残業時間の内訳と運用ルールを必ず確認することが大切です。


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