商品の価格は本来、販売する小売店が自由に決めるものというイメージがありますが、実際にはメーカー側が価格をある程度コントロールしているケースも存在します。「これって違法ではないのか」「実際に行われているのか」と疑問に思う人も少なくありません。本記事では、メーカーと小売価格の関係について制度面と実務面から整理します。
メーカーが小売価格を決めることは原則できるのか
日本の独占禁止法では、基本的にメーカーが小売業者に対して販売価格を強制することは「再販売価格の拘束」として原則禁止されています。
これは自由な競争を阻害する行為とされているためです。
そのため、通常の商品ではメーカーが「この値段で売れ」と強制することはできません。
例外として認められる再販価格維持制度
一部の商品については「再販価格維持制度(再販制度)」が認められており、メーカーが価格を維持できる例外があります。
代表的なものとしては書籍、雑誌、新聞などの著作物が挙げられます。
これらは文化的価値の維持や流通の安定性を理由に、定価販売が認められています。
実際のビジネス現場で行われている価格コントロール
法的に価格指定ができない場合でも、メーカーは「希望小売価格」や「参考価格」として目安を提示することがあります。
また、流通段階での取引条件や仕入れ価格の調整によって、間接的に販売価格に影響を与えることもあります。
実際には市場競争の中で小売店が最終価格を調整するケースが一般的です。
小売価格が実質的に統制されるケース
ブランド価値を維持するため、高級品や一部の家電などでは価格競争を避ける戦略が取られることがあります。
この場合でも法的拘束ではなく、契約条件や流通管理によって価格水準が保たれています。
そのため「完全に自由価格だが実質的に統一されている」状態が生まれることがあります。
まとめ
メーカーが小売価格を直接強制することは原則として独占禁止法で禁止されていますが、例外として再販制度が認められている商品もあります。
また実務上は、希望小売価格や流通管理によって価格がある程度コントロールされるケースも存在します。
つまり、法律上は自由競争が基本でありながら、業界構造によって実質的な価格形成が行われているのが実態です。


コメント