求人票の平均残業時間は本当?部署ごとの差が大きい会社で「月20時間」の表示は虚偽になるのか解説

労働条件、給与、残業

求人票に「月平均残業時間20時間」と書かれているにもかかわらず、自分の部署では毎月40時間以上の残業が当たり前というケースは珍しくありません。このような状況を見ると、「実態と違うのではないか」「虚偽表示ではないのか」と疑問を感じる人も多いでしょう。この記事では、求人票の平均残業時間の考え方や法的な問題についてわかりやすく解説します。

平均残業時間とは会社全体の数字であることが多い

求人票に記載される平均残業時間は、一般的に会社全体の従業員を対象として算出されます。

例えば、残業が月0〜5時間程度の管理部門や事務部門が多く存在し、一方で営業部門や開発部門が40〜50時間残業している場合でも、全社員の平均を取れば20時間前後になることがあります。

求人票の「平均残業時間」は必ずしも配属予定部署の残業時間を示しているわけではありません。

平均値と実態が異なる理由

統計上の平均値は、実際の多くの社員が経験している労働時間と一致しない場合があります。

例えば次のようなケースを考えてみましょう。

部署 人数 月平均残業時間
事務部門 50人 5時間
営業部門 30人 35時間
開発部門 20人 45時間

この場合、会社全体の平均は20時間前後になります。しかし営業や開発に所属する社員から見ると、「20時間という感覚は全くない」と感じるでしょう。

そのため、平均値だけでは職場実態を正確に把握できないことがあります。

どこからが虚偽記載になるのか

法的に問題となるのは、会社が意図的に事実と異なる数字を掲載している場合です。

例えば、実際には全社平均が40時間以上あるにもかかわらず20時間と記載している場合や、残業時間の集計方法に不正がある場合は問題視される可能性があります。

一方で、実際に会社全体の平均が20時間程度であるならば、特定部署の残業が多かったとしても、直ちに虚偽記載とは言えません。

求職者が注意すべきポイント

求人票の平均残業時間だけで職場環境を判断するのは危険です。

  • 配属予定部署の残業実績を確認する
  • 面接で繁忙期の残業時間を質問する
  • 社員口コミサイトを参考にする
  • 離職率や有給取得率も確認する

特に部署ごとの差が大きい企業では、全社平均よりも配属先の実態を確認することが重要です。

企業側が改善すべき情報開示とは

近年は求職者のミスマッチ防止のため、職種別や部署別の残業時間を公開する企業も増えています。

例えば「全社平均20時間、営業部平均35時間、管理部平均5時間」のように開示されれば、応募者も実態を把握しやすくなります。

透明性の高い情報開示は企業と求職者の双方にメリットがあります。

まとめ

求人票に記載された平均残業時間と所属部署の実態が大きく異なることは珍しくありません。全社平均として正しく算出されているのであれば、部署によって40時間以上の残業があっても直ちに虚偽記載とは言えないケースが多いです。

ただし、求職者にとって重要なのは会社全体の平均ではなく、自分が配属される可能性の高い部署の実態です。求人票の数字を鵜呑みにせず、面接や情報収集を通じて現場の労働環境を確認することが大切です。

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