入社後の説明で「会社が指定する日に有給休暇を使用する」と聞き、求人票の内容と違うのではないかと疑問に感じる人は少なくありません。特に求人票に「祝日休み」と記載されていた場合、その祝日に有給休暇が充てられることに違和感を覚えるでしょう。この記事では、有給休暇の計画的付与制度の概要と、祝日に有給を充てることができるのかについて分かりやすく解説します。
有給休暇の計画的付与とは
有給休暇の計画的付与とは、労働基準法第39条に基づき、労使協定を締結したうえで、会社が従業員の有給休暇の一部について取得日を指定できる制度です。
ただし、従業員が自由に取得できる有給休暇を最低5日分は残さなければなりません。そのため、計画的付与が認められるのは、付与日数から5日を差し引いた残りの日数に限られます。
祝日に有給休暇を充てることはできるのか
ここで重要なのが、もともと会社の休日となっている日に有給休暇を使うことはできないという点です。
有給休暇は本来「労働義務のある日を休みにする制度」です。そのため、会社が最初から休日として定めている祝日については、有給休暇を取得する必要がありません。
例えば、就業規則や年間休日表で5月5日や9月23日が会社の休日と定められている場合、その日に有給休暇を消化させることは制度上適切ではない可能性があります。
求人票の「祝日休み」と実際の運用が違う場合
求人票は求職者が応募を判断する重要な資料です。
そのため、求人票に「祝日休み」と記載されていたにもかかわらず、実際には祝日が有給休暇の計画的付与日に変更されている場合、説明不足や記載内容との相違が問題となることがあります。
もっとも、会社によっては「祝日を出勤日に変更したうえで、その日を計画的付与日にする」という運用を行っているケースもあります。この場合は年間休日カレンダーや就業規則の内容を確認する必要があります。
計画的付与に必要な条件
有給休暇の計画的付与を実施するためには、会社が一方的に決めるだけでは足りません。
| 必要な条件 | 内容 |
|---|---|
| 労使協定の締結 | 会社と労働者代表との書面による協定が必要 |
| 対象日の明確化 | どの日を計画的付与とするか事前に定める |
| 5日以上の自由取得分確保 | 従業員が自由に取得できる有給を残す必要がある |
労使協定が存在しない場合や、適切な手続きを経ていない場合には、制度の運用に問題が生じる可能性があります。
新入社員が確認しておきたいポイント
疑問がある場合は、まず就業規則や年間休日カレンダーを確認しましょう。
- 5月5日や5月6日は会社の休日か出勤日か
- 労使協定は締結されているか
- 計画的付与の対象日がどのように定められているか
- 入社半年未満の社員への適用方法はどうなっているか
新入社員の場合、入社後6か月間は通常有給休暇が発生していないため、会社独自の特別休暇制度が用意されているケースもあります。
まとめ
有給休暇の計画的付与制度自体は法律で認められていますが、もともと会社の休日である祝日に有給休暇を充てることは原則として適切ではありません。まずは就業規則や年間休日カレンダー、労使協定の有無を確認し、求人票の「祝日休み」という記載との整合性を確認することが大切です。制度の内容を正しく理解することで、不安や疑問を解消しやすくなります。


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