2028年より導入予定のグループ通算制度について、上場企業の四半期財務諸表作成時に損益通算の適用が必要かどうか疑問を持つ方は多いでしょう。この記事では、四半期決算におけるグループ通算制度の基本的な考え方と、監査対応上のポイントを解説します。
グループ通算制度とは
グループ通算制度は、国内の法人グループ内で発生した損益を合算し、法人税の計算上の損益通算を行う制度です。これにより、利益を出している法人と損失を出している法人の損益を相殺することができます。
制度導入により、年度単位での損益通算が可能となりますが、四半期単位での必須通算については明確な基準が公開されていません。
四半期決算での通算の取り扱い
一般的な解釈として、四半期決算では通算は必須ではなく、年度末決算時にまとめて損益通算を行う方式が基本です。これは四半期ごとの損益通算を義務付ける明確な規定が存在しないためです。
ただし、四半期決算においてもグループ内の損益状況を開示する必要がある場合や、監査法人からの要求がある場合は、補足情報として四半期損益をグループ内で整理して記載することが推奨されます。
監査上の注意点
上場企業の場合、四半期決算での開示・説明責任が重要です。監査上、通算が行われない旨や四半期ごとの損益把握方法を明確にしておくことで、監査対応がスムーズになります。
ポイントとしては、①四半期決算では年度通算前であることを明記する、②グループ内損益の概要を補足開示する、③監査法人と事前に整理して承認を得ることが挙げられます。
まとめ
グループ通算制度において、四半期決算で損益通算を行う必要は基本的にありません。しかし、監査対応や投資家向け開示を考慮すると、四半期ごとのグループ内損益状況を整理し、補足情報として記載することが推奨されます。年度末決算で正式に通算を行うことで、制度に沿った税務処理と透明性の確保が可能です。


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