扶養内で働いているパートの方が勤務時間を増やす際に気になるのが、社会保険への加入義務や夫の扶養から外れるかどうかという問題です。特に近年は社会保険の適用拡大が進んでおり、「週20時間の壁」や「130万円の壁」について混乱する人も少なくありません。ここでは、勤務先から週29時間勤務を提案された場合に確認すべきポイントを整理します。
なぜ「週20時間の壁」が話題になるのか
近年の制度改正により、一定の条件を満たすパート・アルバイトは勤務先の健康保険・厚生年金へ加入する必要があります。
一般的に注目される条件の一つが「週の所定労働時間20時間以上」です。そのため、インターネット検索では「20時間を超えると社会保険加入」という説明が多く見つかります。
ただし、週20時間を超えたら全員が必ず加入するわけではなく、勤務先の規模や雇用条件など複数の要件を総合的に判断します。
51人以上の会社では社会保険加入対象になりやすい
従業員数が51人以上の企業では、短時間労働者に対する社会保険の適用範囲が広がっています。
一般的には、週20時間以上勤務し、月額賃金などの要件を満たす場合には健康保険・厚生年金への加入対象となる可能性があります。
今回のように時給約1300円で週29時間勤務の場合は、社会保険加入対象となる可能性が十分考えられます。
「週30時間までは大丈夫」と言われた理由とは
勤務先が「30時間までは大丈夫」と説明した背景には、以前から存在する別の基準が関係している可能性があります。
社会保険には従来から「正社員の所定労働時間の4分の3以上」という基準があり、多くの会社では週30時間前後が目安になっていました。
しかし現在は短時間労働者向けの週20時間基準も存在するため、勤務先担当者が古い基準のみを説明している可能性や、会社独自の事情を踏まえて話している可能性があります。
130万円の扶養基準にも注意
夫の健康保険の扶養に入っている場合、年間収入が130万円を超える見込みになると扶養から外れる可能性があります。
時給1300円で週29時間勤務すると、単純計算でも年間収入は130万円を大きく超える可能性があります。
| 勤務条件 | 概算年収 |
|---|---|
| 時給1300円×週15時間 | 約101万円 |
| 時給1300円×週29時間 | 約196万円 |
実際には勤務日数や休暇によって変動しますが、週29時間勤務を継続すると扶養内に収めるのは難しいケースが多いでしょう。
勤務時間を増やす前に確認したいこと
勤務時間変更の前に、会社の人事担当者や社会保険担当者へ正式に確認することが重要です。
- 社会保険加入対象になるか
- 所定労働時間は何時間で登録されるか
- 扶養から外れる見込みがあるか
- 手取り額はどの程度変わるか
口頭説明だけではなく、制度上どのような扱いになるのか具体的に確認しておくと安心です。
まとめ
従業員51人以上の企業で時給1300円程度、週29時間勤務となる場合、現在の制度では社会保険加入対象となる可能性が高く、夫の扶養から外れる可能性も考えられます。
「30時間までは大丈夫」という説明が必ずしも現在の制度を正確に反映しているとは限らないため、勤務時間変更前に会社の社会保険担当者へ正式な確認を行うことが大切です。扶養内を維持したいのか、それとも社会保険加入を前提に収入を増やしたいのかを含めて検討するとよいでしょう。


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