源泉徴収票と給与所得証明書を見比べた際に、「同じ年のはずなのに金額が全然違う」と驚く人は少なくありません。
特に、給与所得証明書の方が100万円以上多い場合、「会社のミスでは?」「税金関係で問題になるのでは?」と不安になることもあるでしょう。
しかし実際には、源泉徴収票と給与所得証明書では、記載対象や計算基準が異なるケースがあります。
この記事では、令和7年分の源泉徴収票と給与所得証明書で大きな差額が出る代表的な理由について整理して解説します。
まず確認したい「源泉徴収票」と「給与所得証明書」の違い
源泉徴収票は、所得税の年末調整を目的として作成される税務書類です。
一方、給与所得証明書は自治体や金融機関、保育園などへの提出目的で発行されることが多く、会社独自の様式も存在します。
このため、同じ「給与額」でも記載基準が異なることがあります。
| 書類 | 主な用途 | 金額基準 |
|---|---|---|
| 源泉徴収票 | 税務・年末調整 | 税法上の支払確定額 |
| 給与所得証明書 | 自治体・審査用 | 会社独自基準の場合あり |
つまり、必ずしも完全一致するとは限りません。
110万円も差が出る代表的な原因
数万円ではなく100万円単位で差がある場合、いくつか典型的な原因があります。
1. 支給ベースと課税ベースの違い
源泉徴収票は「課税対象給与」が中心です。
一方、給与所得証明書では。
- 通勤費込み
- 非課税手当込み
- 賞与込み
- 見込み額込み
などで記載されることがあります。
特に高額な通勤費や住宅関連手当があると差額が大きくなる場合があります。
2. 年度基準が違う
源泉徴収票は通常「1月~12月」の暦年基準です。
しかし給与所得証明書は。
- 自治体年度
- 直近12か月
- 証明発行日ベース
など、用途によって集計期間が異なる場合があります。
例えば2025年12月給与が2026年1月支給なら、どちらに含まれるかで大きく変わります。
3. 賞与や未払給与の扱い
賞与の計上タイミングも差額原因として多いです。
例えば。
- 源泉徴収票には未計上
- 給与証明には年間支給見込として記載
というケースがあります。
特に転職・休職・復職がある人はズレが出やすくなります。
「給与所得証明書」の用途によって内容が変わることもある
給与所得証明書は、提出先によって必要情報が違います。
例えば。
- 保育園申請
- 奨学金
- 住宅審査
- 扶養確認
などでは、会社が「総支給ベース」で記載することがあります。
そのため、税務用の源泉徴収票と単純比較できないケースがあります。
最も可能性が高いのは「総支給額」と「課税支給額」の違い
110万円差という大きな差額の場合、最も多いのは。
給与所得証明書が総支給額ベース、源泉徴収票が税法上の支払金額ベースになっているケースです。
例えば。
- 非課税通勤費
- 会社立替精算
- 特別手当
- 福利厚生費
などが含まれている場合があります。
特に大企業や自治体系フォーマットでは、この違いが起きやすいです。
確認するなら会社の総務・経理が最速
給与所得証明書が手元になくても、会社には控えが残っていることがほとんどです。
そのため。
- どの期間で集計したか
- どの項目を含めたか
- なぜ差額が出たか
を総務や経理へ確認するのが最も確実です。
「源泉徴収票と110万円差があるため、内訳確認したい」と伝えれば普通に対応してもらえる内容です。
まとめ
源泉徴収票と給与所得証明書は似た書類に見えますが、用途や集計基準が異なるため、金額差が出ることがあります。
特に110万円レベルの差額は、
- 総支給額と課税額の違い
- 計算期間の違い
- 賞与や非課税手当の扱い
などが原因になっているケースが多いです。
まずは会社の総務・経理へ「どの基準で作成されたか」を確認するのが最も早く、確実な解決方法と言えるでしょう。


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