日商簿記1級の工業簿記・原価計算での変動費率の使い分けの理由と計算ポイント

簿記

日商簿記1級の工業簿記・原価計算において、意思決定上の分析では、引き受ける場合と引き受けない場合で費用率を使い分けることがあります。特に販売費の変動や固定費の扱いがポイントです。

1. 引き受ける場合は基本100%を使用する理由

引き受ける場合、既存の費用水準や見積もりに基づき、通常の経費をそのまま反映させます。原価計算上の基本は100%で算定することで、事業を実施した場合の総費用を正確に把握できます。

この際、販売費の変動分は実際の見込みに応じて調整され、80%などを使用することがあります。これは変動費が売上や取引量に応じて増減するため、見込みに応じた適正な割合を反映させるためです。

2. 引き受けない場合は全て80%を使用する理由

引き受けない場合、固定費やその他の費用も含め、事業活動を行わない前提で評価します。この場合、原価の多くを見込んで控えめに計算することがあり、全体を80%としてリスクや未発生費用を反映させます。

これにより、意思決定上、引き受けない場合のコスト負担や利益機会損失を過大評価せず、現実的な判断が可能となります。

3. 販売費の変動が引き受ける場合のみ80%になる理由

販売費の変動は、事業を実際に実施した場合にのみ発生する費用です。そのため、引き受ける場合にのみ、売上見込みに応じた80%などの調整率を用います。引き受けない場合は発生しないため、考慮の対象外です。

4. 計算上のポイント

  • 固定費は原則として引き受ける場合は100%、引き受けない場合は見込みに応じ80%程度。
  • 変動費は売上や取引量に比例するため、引き受ける場合に見込み比率を適用。
  • 意思決定上の原価計算は、実際のコストではなく意思決定用の見込み値を反映させる点に注意。

5. まとめ

日商簿記1級で工業簿記・原価計算の意思決定問題を解く際は、引き受ける場合は基本100%、変動費は見込みで調整、引き受けない場合は全体を控えめに評価する、というルールを押さえておくと計算の意図が理解しやすくなります。

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