簿記3級：借入金の仕訳で前払い／支払いが使われる理由

簿記3級の試験では、仕訳に関するさまざまなルールや考え方が問われます。その中で、「借入時にすべての利息が差し引かれた金額を受け取っている」という問題が出てくることがあります。この状況では、なぜ「前払い／支払い」の仕訳が使われるのか、疑問に思う方も多いでしょう。

1. 仕訳の基本を理解しよう

仕訳は、会社の取引を正確に記録するための方法です。借入金に関する取引では、借りた金額と支払う利息をどのように処理するかが重要なポイントです。借入時に利息がすでに差し引かれている場合、この利息部分は「前払い費用」や「支払利息」として処理されます。

借入金の返済に際して、利息が差し引かれた金額を受け取った場合、その利息は将来支払うべき費用ですが、すでに差し引かれているため、支払いが先行している状態と考えられます。これを「前払い費用」として処理するのです。このため、仕訳では前払い費用や支払利息として扱われます。

「支払／未払」は通常、まだ支払っていない費用を記録するために使われます。たとえば、まだ支払っていない利息については「未払利息」として記録しますが、すでに利息が差し引かれている場合、支払いが完了した状態と見なされるため、「支払／未払」ではなく「前払い／支払い」となります。

例えば、ある企業が借入を行い、借入金額100万円、利息10万円を差し引かれて受け取る場合、利息部分はすでに支払われたものとして処理します。この場合、仕訳としては「現金100万円」「前払い利息10万円」といった形で記録します。

借入時に利息が差し引かれている場合、その利息は支払が先行している状態と見なされ、前払い費用や支払利息として処理されます。仕訳の際には、こうした状況を正しく理解し、適切に処理することが求められます。簿記の試験では、このような仕訳のルールをしっかりと押さえておくことが合格への鍵となります。