数ヶ月前に大腸がんの手術・入院を経て、休職期間満了によって契約解除された――このような状況では「自己都合退職になるのか」「会社都合となる可能性はあるのか」「傷病手当・失業手当・年金の関係はどうなるのか」という疑問が深まります。この記事では、休職期間満了による退職の法的な整理・給付制度の影響・相談先の情報を解説します。
休職期間満了による退職とは何か
まず確認したいのは、会社の就業規則・雇用契約書に「休職期間が満了した場合に退職/契約終了とする」という条項があるかどうかです。([参照]さくら社会保険労務士法人「自然退職とは」)
このような条項がある場合、休職期間満了を理由に「自動的に退職」扱いとなることが多く、法的には「自然退職」に分類されることがあります。([参照]休職期間満了での退職は自己都合?会社都合?)
自己都合?会社都合?“自然退職”の実務的扱い
「自然退職」として扱われた場合、雇用保険上では多くの場合「自己都合退職」と同等の扱いとなります。([参照]JAICコラム「休職期間満了後の自然退職は自己都合退職と同じ扱い」)
つまり、休職が理由で退職となった場合でも、復職不能等が「本人側の事情」と判断されると、会社都合とはならず給付条件が不利になる可能性があります。([参照]弁護士コンパス「休職期間満了時の自然退職とは?」)
傷病手当・年金・失業手当の関係性の整理
傷病手当金を受け取っている場合、退職後の失業手当(雇用保険の基本手当)開始に影響が出ることがあります。([参照]TOREMAGA「休職のまま退職しても失業保険はもらえる?」)
また、年金を受給している長期療養・入院等の背景があると、被保険者期間のカウント・条件において「就職可能な状態であるか」が問題となるため、失業給付の対象とならないこともあります。([参照]厚生労働省「疾病等を理由とする受給期間延長制度」)
具体的にどこに相談すればよいか?体験談とともに
こうした状況にある方は、以下の窓口を活用することをおすすめします。
- 最寄りのハローワーク:離職票・退職理由・被保険者期間など雇用保険関連の相談が可能です。
- 社会保険労務士・労働相談窓口:就業規則・退職扱いの妥当性・不当扱いの可能性を確認できます。
- 年金事務所・健康保険・傷病手当金窓口:傷病手当金・年金受給後の就労・離職に関する影響を確認できます。
実際に「病気で長期休職→休職満了扱い→離職票が“一身上の都合”で出された」ケースでは、社会保険労務士に相談し「離職理由の訂正」を会社に求めた例も報告されています。
まとめ
休職期間満了による契約終了は、「自然退職」として処理されることが多く、実務上は「自己都合退職」と同様に扱われるケースが多いです。退職理由の記載・離職票の離職理由コード・失業給付・年金・傷病手当金との関係など、多くの制度的影響があります。
あなたのように休職歴・病気・契約更新終了・年金受給という複雑な状況に直面している場合は、ハローワーク・社会保険労務士・年金事務所等に早急に相談し、書類・手続き・受給条件を整理することが重要です。


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