退職者の「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」を作成する際、会社から支給する退職金とは別に、退職共済制度から支給される給付金がある場合、どの金額を記載すればよいのか迷うことがあります。退職金制度には会社が直接支払うものだけでなく、共済制度を利用して外部から支給されるものもあり、源泉徴収票の作成時には正しい扱いを理解しておく必要があります。この記事では、退職共済から支給される金額と退職所得の源泉徴収票への記載方法について詳しく解説します。
退職所得の源泉徴収票に記載する退職手当等とは
退職所得の源泉徴収票・特別徴収票は、退職者に対して支払った退職手当等について作成する書類です。ここでいう退職手当等には、会社が直接支払う退職金だけでなく、一定の条件を満たす退職給付も含まれる場合があります。
退職所得の金額を計算する際には、原則として退職者が受け取る退職手当等の総額を基準にします。そのため、会社から支払った金額だけを見るのではなく、退職に基因して支払われる給付全体を確認することが重要です。
特に退職共済制度を利用している場合は、会社が負担した掛金をもとに共済機関から退職者へ給付されるケースがあるため、その給付が退職所得として扱われるかを確認する必要があります。
退職共済から支給される金額は退職所得に含まれる場合がある
退職共済から支払われる給付金が、勤務先での勤続期間に基づいて支給される退職一時金などである場合、税務上は退職所得として扱われます。
例えば、会社が長期間にわたり退職共済の掛金を拠出しており、退職時に会社から50万円、共済制度から300万円が支給される場合、退職者が受け取る退職手当等は合計350万円として考える必要があります。
このような場合、会社支給分だけを記載すると、退職者が受け取った退職所得の総額と一致しなくなる可能性があります。そのため、共済からの給付についても取り扱いを確認することが大切です。
会社支給分と共済給付分を合算するか確認するポイント
退職共済制度には複数の種類があり、すべての共済給付が同じ扱いになるわけではありません。まず確認すべきなのは、その共済からの給付が「退職により支給される退職手当等」に該当するかどうかです。
一般的な退職金共済制度などでは、共済機関から直接本人へ支払われる退職一時金は、退職所得として扱われることがあります。この場合、会社が発行する源泉徴収票との関係を整理する必要があります。
実務上は、共済制度の運営団体から発行される書類や税務上の取り扱いを確認し、会社が作成すべき源泉徴収票の対象となる金額を判断します。
退職所得の源泉徴収票作成時に注意したい実務ポイント
退職金の支払者が誰になるのかは重要な確認事項です。会社が退職金を支給した場合は会社が源泉徴収票を作成しますが、共済機関が直接退職者へ支給する場合、その共済機関側で必要な手続きを行うケースがあります。
例えば、中小企業退職金共済などでは、掛金を納付する事業主と退職金を支払う機関が異なるため、会社支給分だけを基準に判断すると誤りになる可能性があります。
不明な場合は、共済制度の名称、支給者、退職者へ交付される書類の内容を確認したうえで、税務署や専門家へ相談することも有効です。
退職者へ渡す書類との整合性も確認する
退職所得の源泉徴収票は、退職者が確定申告や他の手続きを行う際にも使用する重要な書類です。そのため、記載する金額は実際に退職所得として扱われる金額と一致している必要があります。
会社からの退職金と共済からの給付が別々に存在する場合、それぞれの支給関係を整理しておかないと、退職者が受け取った金額と源泉徴収票の内容に違いが生じる可能性があります。
退職処理を行う際には、退職金規程や共済契約の内容、共済機関からの通知書などを確認し、正しい処理を行うことが重要です。
まとめ|退職共済の給付金は制度内容を確認して源泉徴収票を作成する
退職共済から支給される金額を退職所得の源泉徴収票へ記載するかどうかは、その給付が税務上の退職手当等に該当するかによって判断します。
単純に会社から支払った退職金だけを記載すればよいとは限らず、共済制度から支給される退職一時金なども含めて確認する必要があります。
退職共済を利用している会社では、制度ごとの取り扱いが異なるため、共済機関の資料や税務上のルールを確認し、正確な退職所得の源泉徴収票を作成することが大切です。

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