診療報酬改定が行われた際、医療機関では新しい点数や算定ルールへの対応が必要になります。特に個人クリニックでは、レセコンの更新作業や確認体制が十分でない場合、算定できるはずの診療報酬を請求できないケースもあります。
この記事では、レセコンの診療報酬改定への対応方法、自動更新の仕組み、メディコムなどのレセコンを利用する際に注意すべきポイントについて解説します。
診療報酬改定時のレセコン対応はどのように行われるのか
診療報酬は定期的に改定され、そのたびに点数や算定条件が変更されます。そのため、レセコンには新しい診療報酬マスターを反映させる必要があります。
現在、多くのレセコンでは診療報酬改定用のデータ更新機能が用意されており、すべての項目をスタッフが手入力する仕組みではありません。
一般的には、メーカーから提供される更新プログラムや診療報酬改定対応データを取り込み、新しい点数や算定条件を反映します。ただし、更新後に正しく反映されているかの確認作業は医療機関側で必要になります。
診療報酬の変更は完全に自動で反映されるわけではない
「レセコンを使っていれば自動的にすべて変更される」と考えがちですが、実際には注意が必要です。
多くのレセコンではメーカーによる更新機能がありますが、更新データを適用する作業や、更新のお知らせを確認する作業は医療機関側で行う必要があります。
例えば、診療報酬改定後にメーカーから更新データが配布されても、管理者が更新作業を実施していなかった場合、旧点数のまま請求してしまう可能性があります。
点数の取り漏れが発生する原因
診療報酬の取り漏れは、レセコンの性能だけが原因ではなく、運用面の問題で発生することもあります。
代表的な原因として、以下のようなものがあります。
- 診療報酬改定後のレセコン更新を実施していない
- 更新後に新しい算定項目を確認していない
- スタッフが変更内容を把握していない
- 電子カルテやレセコン以外の設定変更が必要だった
- 新設された加算や施設基準の確認不足
例えば、新しい加算が追加された場合、レセコン側に項目が存在していても、医師や医療事務スタッフが対象患者に対して適切に入力しなければ請求には反映されません。
メディコムなどのレセコンではどのように更新するのか
メディコムを含む多くのレセコンでは、診療報酬改定時にメーカーから対応プログラムやマスター更新データが提供されます。
更新方法は契約内容や導入環境によって異なりますが、一般的にはメーカーや販売代理店の案内に従って更新作業を行います。
また、更新後にはテスト入力を行い、新しい点数が正しく表示されるか、以前の診療内容が適切に算定されているかを確認することが重要です。
診療報酬改定時に医療事務が確認すべきポイント
診療報酬改定への対応では、単にレセコンを更新するだけでは不十分です。医療事務担当者は、変更点を理解して日々の入力業務に反映する必要があります。
確認しておきたいポイントは以下の通りです。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 点数変更 | 基本診療料や各種加算の変更を確認する |
| 新設項目 | 新しい診療行為や加算が追加されていないか確認する |
| 廃止項目 | 使用できなくなった項目を把握する |
| 算定条件 | 施設基準や対象患者条件の変更を確認する |
特に改定直後は、入力方法が変わる項目や新しく覚える必要がある項目が多いため、スタッフ間で情報共有することが大切です。
レセコン更新後の確認体制を作ることが重要
個人クリニックでは、人員が限られているため、一人の担当者にレセコン管理を任せているケースもあります。しかし、診療報酬改定時には複数人で確認する体制が望ましいです。
例えば、改定後の最初の数週間は、請求内容や新しい算定項目を重点的にチェックすることで、点数漏れを早期に発見できます。
また、メーカーから届く更新案内や操作説明資料を保管しておき、次回改定時に参考にできるようにしておくと、対応がスムーズになります。
まとめ|レセコンには更新機能があるが確認作業は必要
診療報酬改定時の点数変更は、多くのレセコンではメーカー提供の更新データによって対応できます。そのため、すべてを手入力する必要は通常ありません。
しかし、更新作業の実施や、新しい算定項目の確認、スタッフへの周知まで自動で行われるわけではありません。
診療報酬の取り漏れを防ぐためには、レセコンの更新だけでなく、改定内容を理解した上で確認する医療事務側の運用体制が重要です。


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