コンビニで働いた際に不適切な指示やパワーハラスメントなどの問題があった場合、本部のお客様相談窓口へ連絡する方法があります。しかし、フランチャイズ店舗では本部と店舗経営者が別の事業者であることも多く、本部へ何度連絡しても期待した改善につながらない場合があります。
また、Googleマップなどに悪い口コミが多数投稿されているからといって、それだけで店長やオーナーの行為が違法と判断されるわけではありません。重要なのは、具体的に誰が、いつ、どのような行為をしたのかを分けて考えることです。
コンビニ本部に苦情を言っても改善されないことがある理由
コンビニには、本部が直接運営する店舗だけでなく、加盟店オーナーが経営するフランチャイズ店舗があります。フランチャイズ店の場合、そこで働くアルバイトの使用者がコンビニ本部ではなく加盟店側の会社や個人事業主であるケースがあります。
そのため、本部へ苦情を申し立てれば必ず店長の交代や店舗の閉鎖が行われるとは限りません。本部が加盟店に指導することはあっても、具体的な対応は契約関係や事実確認の結果などによって異なります。
一方、労働基準法違反など具体的な法律上の問題が疑われる場合は、コンビニ本部への苦情とは別に、公的な相談窓口を利用するという選択肢があります。
Googleの口コミが悪いだけでは店長やオーナーが違法とは判断できない
Googleの口コミに「店長の態度が悪い」「接客がひどい」「働いていたときにつらい経験をした」といった投稿が複数存在しても、それだけで店長やオーナーが法律に違反しているとは断定できません。口コミには投稿者の主観が含まれるためです。
法律上問題になるかを考える場合は、評判ではなく具体的な行為を確認します。例えば、賃金を適切に支払わない、違法な長時間労働をさせる、休憩を与えない、職場で一定の要件を満たすパワーハラスメントが行われている、といった事情があれば労働関係法令上の問題になる可能性があります。
反対に、「説明が分かりにくかった」「指示を途中で変更された」「店長と相性が悪かった」といった事情だけでは、通常、それだけをもって直ちに違法とはいえません。不快・不適切な対応と法律違反は分けて考える必要があります。
職場のパワハラに該当するかは具体的な状況で判断される
厚生労働省は、職場のパワーハラスメントについて、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超え、労働者の就業環境が害されるものという考え方を示しています。
例えば、必要性もなく人格を否定するような言葉を繰り返す、暴行する、大勢の前で著しく侮辱する、遂行不可能な仕事を強制するといったケースでは、状況によってパワーハラスメントに該当する可能性があります。
一方、仕事上必要な注意や指導については、言われた側が不快に感じたという理由だけで直ちにパワハラになるわけではありません。発言内容、頻度、関係性、業務上の必要性などを総合的に確認する必要があります。
本社への相談で解決しない場合に利用できる公的な窓口
勤務していた店舗について労働問題がある場合、内容に応じて公的機関へ相談できます。代表的な窓口の一つが、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」です。解雇、配置転換、賃金、いじめ・嫌がらせなど幅広い労働問題について相談できます。
労働基準法などへの違反が疑われる場合には、事業場を管轄する労働基準監督署が相談先になることがあります。また、具体的な紛争については都道府県労働局の助言・指導やあっせん制度を利用できる場合もあります。
公的制度について確認する場合は、厚生労働省の案内を参照するのが確実です。[参照:厚生労働省・総合労働相談コーナー]
相談するときは口コミより自分自身の記録が重要
問題を相談する場合、「Googleの口コミにも悪いことがたくさん書かれている」という情報より、自分自身が経験した事実を整理することが重要です。
例えば、勤務日、勤務時間、誰からどのような指示や発言を受けたのか、その場にいた人、LINEやメールなどの記録、雇用契約書、給与明細、シフト表などを保存しておくと、相談先が状況を把握しやすくなります。
「7月10日の17時ごろ、バックヤードで店長から○○と言われた」というように、できるだけ具体的な時系列に整理するとよいでしょう。他人の口コミと自分が実際に経験した出来事を混同しないことも大切です。
退職後に店舗へ何度も苦情を入れるより目的を整理する
すでに退職している場合は、何を解決したいのかを整理することも重要です。「店長を辞めさせたい」「店舗を閉店させたい」という要求については、元従業員が決定できるものではありません。
一方で、未払い賃金を請求したい、具体的なハラスメントについて相談したい、労働関係法令に違反している疑いがある、といった明確な問題であれば、それぞれに適した相談先を選ぶことができます。
何度も同じ内容を本部へ申し立て続けるよりも、すでに本部へ伝えて改善しないのであれば、事実と証拠を整理して適切な公的窓口へ相談するほうが問題解決につながりやすい場合があります。
口コミを書く場合にも事実と感想を分ける
店舗で経験したことを口コミとして投稿する場合にも注意が必要です。実際に経験した事実や自分の感想を冷静に記載することと、確認できていない犯罪行為などを断定的に書くことは異なります。
例えば、「私が勤務した際には指示が何度も変わり、働きにくいと感じた」という書き方と、「この店長は犯罪者だ」と断定する書き方では意味が大きく違います。後者のような断定は、十分な根拠がなければ別のトラブルにつながる可能性があります。
特に第三者の口コミを根拠として新たな事実を断定することは避け、自分自身が確認できる事実を中心に扱うことが安全です。
まとめ
コンビニ本部へ苦情を申し立てても改善されない場合があります。特にフランチャイズ店舗では本部と店舗経営者が異なるため、本部への連絡だけですべての問題が解決するとは限りません。
また、Googleの口コミ評価が低いことや苦情が複数投稿されていることだけでは、店長やオーナーが違法であるとは判断できません。違法性を検討するには、賃金、労働時間、ハラスメントなど具体的な行為ごとに確認する必要があります。
労働問題が疑われるのであれば、勤務記録、雇用契約書、給与明細、メッセージなどの資料を保存し、総合労働相談コーナーや労働基準監督署など適切な窓口へ相談する方法があります。感情的に店舗への苦情を繰り返すより、「何が起きたのか」「何を解決したいのか」「それを裏付ける資料があるか」を整理して行動することが、問題解決への現実的な第一歩です。


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