SES企業の求人や雇用契約では、「7.5時間勤務」「みなし残業50時間」などの条件が記載されていることがあります。しかし、みなし残業時間がどの勤務時間を基準に計算されているのか分かりにくいと感じる人も少なくありません。
特にSESでは、自社の勤務時間と客先企業の勤務時間が異なる場合があるため、固定残業代の考え方を理解しておくことが重要です。この記事では、みなし残業の基本的な仕組みや、7.5時間勤務の場合にどのように考えるべきかを解説します。
みなし残業(固定残業代)とはどのような制度なのか
みなし残業とは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めて支払う制度です。一般的には「固定残業代」「定額残業代」と呼ばれることもあります。
例えば、月給に「50時間分の固定残業代を含む」と記載されている場合、実際の残業時間が50時間未満であっても、その分の残業代は支給されます。
一方で、50時間を超えた残業については、別途追加で残業代を支払う必要があります。みなし残業だから何時間働いても追加支給がない、という意味ではありません。
みなし残業時間は基本的に雇用契約上の勤務時間を基準に考える
みなし残業の計算基準は、基本的にはその社員と会社が結んでいる雇用契約上の所定労働時間です。
そのため、自社の所定労働時間が7.5時間勤務として設定されている場合、固定残業代の計算もその会社の労働条件を基準に設定されます。
客先が8時間勤務の企業であっても、SES社員と雇用契約を結んでいるのは所属するSES企業です。そのため、原則として客先の勤務時間ではなく、自社の就業規則や労働条件が基準になります。
SESでは客先勤務時間と自社の労働条件が違う場合がある
SESでは、エンジニアが客先企業へ常駐して働くケースが多くあります。そのため、自社では7.5時間勤務でも、客先では9時から18時までの8時間勤務など、異なる勤務体系になることがあります。
例えば、自社の契約では休憩を除いて7.5時間労働、客先のルールでは8時間勤務という場合でも、給与計算や固定残業代の基準は雇用契約側の条件で判断されます。
ただし、実際の勤務時間管理や残業命令などについては、派遣形態や指揮命令関係によって扱いが変わるため、契約内容を確認する必要があります。
7.5時間勤務で50時間のみなし残業がある場合の確認ポイント
求人票や雇用契約書を見る場合は、「50時間」という数字だけではなく、固定残業代の金額や計算方法を確認することが大切です。
確認すべきポイントとして、以下のような項目があります。
- 固定残業代はいくら含まれているか
- 何時間分の残業代として設定されているか
- 超過分の残業代は別途支給されるか
- 所定労働時間は何時間として契約されているか
例えば、同じ「みなし残業50時間」と書かれていても、月給や基本給によって含まれる残業代の金額は変わります。そのため、時間だけでなく給与明細や契約内容全体を見ることが重要です。
みなし残業50時間という設定自体に問題はないのか
固定残業時間を設定すること自体は法律上認められています。ただし、実際の残業時間が恒常的に長時間になっている場合は別の問題になります。
例えば、毎月50時間以上の残業が発生することを前提として働かせている場合や、固定残業代を理由に過剰な労働を求めている場合は、労働環境として適切か確認が必要です。
また、固定残業代については、何時間分でいくら支払われているのかを明確に表示することが求められています。
SES企業で入社前に確認しておきたいこと
SES企業を選ぶ際には、給与額だけではなく、固定残業代の仕組みや勤務条件を細かく確認することが大切です。
特に確認したいのは、「自社の所定労働時間」「客先勤務時の扱い」「残業時間の管理方法」「固定残業時間を超えた場合の対応」です。
条件が曖昧なまま入社すると、想定していた働き方と実際の勤務状況にギャップが生じる可能性があります。
まとめ
SES企業で7.5時間勤務と設定されている場合、みなし残業50時間は基本的に所属するSES企業との雇用契約上の労働時間を基準に考えます。
客先企業が8時間勤務であっても、原則として固定残業代の計算基準は自社の就業条件になります。
ただし、実際の扱いは契約書や就業規則によって異なるため、入社前や給与確認時には固定残業代の内訳や超過分の支払い条件を確認することが重要です。


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