ChatGPTに会社の経理資料を送ってしまった場合の情報漏洩リスクと対処法を解説

会計、経理、財務

業務中に経理処理や仕訳について確認したい場合、ChatGPTなどの生成AIに資料を見せて相談するケースが増えています。しかし、会社の書類や経理資料には機密情報が含まれていることも多く、「送信してしまったけれど情報漏洩にならないか」と不安になる人も少なくありません。この記事では、会社の経理資料をChatGPTに入力した場合に考えられるリスクや、万が一送信してしまった時の確認ポイント、今後安全にAIを利用する方法について解説します。

ChatGPTに会社資料を送ると情報漏洩になる可能性はあるのか

ChatGPTに入力した情報が、そのまま他の利用者へ公開される仕組みではありません。そのため、入力しただけで即座に会社情報が第三者へ流出するというわけではありません。

ただし、企業の経理資料や取引情報などは重要な内部情報にあたります。入力内容の取り扱いは、利用しているChatGPTの設定や契約形態、会社の情報管理ルールによって変わります。

特に注意が必要なのは、会社名、取引先名、売上情報、給与情報、顧客情報、銀行情報など、個人や企業を特定できる情報が含まれている場合です。

黒塗りや匿名化をしていた場合のリスク

経理処理明細表の会社名や詳細情報を黒塗りにして、仕訳や金額部分だけを相談した場合、リスクは大きく下げられます。AIに確認してもらいたい内容だけを残す方法は、情報保護の観点では適切な対応です。

例えば、「A社への支払い」「〇〇株式会社との取引」といった固有名詞を消し、「広告費」「外注費」「消耗品費」など一般化した情報だけを入力することで、会社を特定される可能性は低くなります。

一方で、黒塗りが不完全で文字が読み取れる状態だった場合や、画像の端に会社名や社員名が残っていた場合は、意図せず情報が含まれていた可能性があります。

ChatGPTの「モデル改善への利用設定」とは

ChatGPTには、入力した内容をサービス改善のために利用するかどうかに関する設定があります。利用者側で設定を変更できるため、業務利用の場合は情報管理の観点から確認しておくことが重要です。

「モデルの改善に利用しない」設定にすることで、入力内容がAIモデルの改善目的で利用されることを制限できます。ただし、この設定だけで会社の機密情報を入力してよいという意味ではありません。

企業の業務でChatGPTを利用する場合は、個人向けサービスではなく、法人向けプランや会社が定めたAI利用ルールに従うことが望ましいです。

もし会社名が写り込んでいた場合に確認すること

万が一、資料に会社名などが写り込んでいた可能性がある場合は、まず慌てずに入力内容を確認しましょう。どの情報が含まれていたのかを把握することが重要です。

確認するポイントとしては、以下のような項目があります。

  • 会社名や部署名が見えていなかったか
  • 取引先名や顧客情報が含まれていなかったか
  • 社員名や個人情報が記載されていなかったか
  • 売上や利益など経営上重要な数字が含まれていなかったか

単純な仕訳相談用の資料で、会社を特定できる情報がほとんど含まれていない場合は、重大な問題になる可能性は低いケースもあります。

会社に報告すべきか判断するポイント

会社への報告が必要かどうかは、含まれていた情報の重要度によって判断します。例えば、未公開の決算情報、顧客情報、給与情報などが含まれていた場合は、早めに上司や情報管理担当者へ相談することが望ましいです。

一方で、一般的な仕訳方法の確認だけで、会社名や特定可能な情報を削除していた場合は、実際のリスクは限定的な場合があります。

重要なのは、隠そうとすることではなく、何を入力したのかを正確に把握し、必要に応じて適切な対応を取ることです。

今後ChatGPTで経理業務を相談する時の安全な使い方

生成AIは経理業務の効率化に役立つ便利なツールですが、会社情報を扱う場合は入力前の確認が欠かせません。

安全に利用するためには、実際の会社名や取引先名を削除し、「A社」「B社」などに置き換えることがおすすめです。また、具体的な金額を入力する必要がない場合は、概算値や架空の数字に置き換える方法もあります。

例えば、「この仕訳は正しいですか」と相談したい場合でも、実際の請求書画像ではなく、「広告費として10万円を支払った場合の仕訳方法を教えてください」のように一般化して質問することでリスクを減らせます。

まとめ:ChatGPTへの経理資料送信は内容確認と今後の管理が重要

会社の経理資料をChatGPTに送信してしまった場合でも、黒塗りや匿名化をしていた場合は情報漏洩リスクを大きく抑えられます。ただし、会社名や重要な情報が残っていた場合は、入力内容を確認して適切に対応することが大切です。

生成AIは正しく使えば業務効率化に大きく役立ちます。しかし、会社の機密情報を扱う際には「入力する前に不要な情報を削除する」という意識が必要です。

今後は、実際の資料をそのまま送るのではなく、匿名化した情報や一般化した質問を利用することで、安全性を保ちながらAIを活用できます。

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