会社法423条4項の「監査等委員会の承認を受けたとき」とは?取締役会承認との関係を解説

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会社法423条4項を読む際、「監査等委員会の承認を受けたとき」という文言が、取締役会の承認に加えて必要なのか、それとも取締役会承認に代わるものなのか疑問に感じる方は少なくありません。

特に監査等委員会設置会社における取締役の責任免除や責任限定に関する規定は、機関設計との関係を理解しなければ正確に把握することが難しい分野です。この記事では、会社法423条4項の趣旨と、監査等委員会の承認がどのような意味を持つのかを整理して解説します。

会社法423条4項が定めている内容とは

会社法423条は、取締役等の会社に対する損害賠償責任について定めた規定です。取締役が任務を怠ったことによって会社に損害を与えた場合、原則としてその取締役は会社に対して損害賠償責任を負います。

その一方で、一定の条件を満たす場合には、責任の一部免除や責任限定が認められる仕組みがあります。これは、取締役が適切にリスクを取って経営判断を行えるようにするための制度です。

監査等委員会設置会社では、通常の取締役会設置会社とは異なる監督体制が採用されているため、責任免除に関する手続にも監査等委員会が関与する仕組みになっています。

「監査等委員会の承認を受けたとき」の意味

会社法423条4項における「監査等委員会の承認を受けたとき」という表現は、基本的には取締役会の承認に代わるものとして設けられた要件を意味します。

つまり、監査等委員会設置会社においては、一定の場合に取締役会ではなく監査等委員会が責任免除に関する判断を行うことができるという趣旨です。

そのため、「取締役会で承認されたうえで、さらに監査等委員会の承認が必要」という二重の承認を意味するものではありません。

なぜ監査等委員会の承認で足りるのか

監査等委員会設置会社では、監査等委員である取締役が取締役会において議決権を持ち、取締役の職務執行を監督する役割を担っています。

このような会社では、取締役の責任免除について、監査機能を担う監査等委員会が適切に判断できる制度設計になっています。

例えば、取締役が会社に損害を与えた可能性がある場合でも、経営判断として合理性があったのか、故意や重大な過失があったのかなどを監査等委員会が検討し、その結果として承認を行います。

取締役会承認との違いを整理する

会社の機関設計 責任免除に関する判断
通常の取締役会設置会社 取締役会決議などによる手続が必要
監査等委員会設置会社 監査等委員会の承認が関係する

この違いは、会社法が会社の機関設計ごとに適切な監督機関を定めているためです。

監査等委員会設置会社では、監査等委員会が取締役の職務執行を監督する立場にあるため、その承認を要件とすることで、責任免除の判断に監督機能を反映させています。

条文を読む際に注意すべきポイント

会社法の条文では、「Aの承認を受けたとき」という表現が使われる場合、その承認が追加的要件なのか、別の機関による代替的な手続なのかを確認する必要があります。

423条4項の場合は、会社の機関設計に応じて責任免除手続の主体を変える趣旨で規定されているため、単純に複数の承認を要求しているわけではありません。

条文だけで判断するのではなく、会社法が予定している機関設計や各機関の役割を理解すると、規定の意味を正確につかむことができます。

まとめ|会社法423条4項の監査等委員会承認は取締役会承認に代わる制度

会社法423条4項の「監査等委員会の承認を受けたとき」という文言は、取締役会の承認を受けた上でさらに追加で必要という意味ではありません。

監査等委員会設置会社において、監査等委員会が責任免除に関する判断を行うという制度上の仕組みを示したものです。

会社法の規定を理解するには、条文の文言だけでなく、その背景にある会社の機関設計や各機関の役割を合わせて確認することが重要です。

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