日商簿記3級の問題で「送料込み売上なのに売上が満額なのはなぜか」「先方負担なのに自社が送料を払うのはなぜか」と混乱するケースは多く見られます。本記事では、この仕訳の考え方と実務上の意味について整理して解説します。
売上金額の考え方(送料込みの意味)
簿記では「売上金額」と「送料負担」は別の取引として扱われます。
今回のように「送料込み」と書かれていても、売上は商品そのものの販売額として認識されます。
そのため売上は55,000円のまま計上されるのが基本です。
送料はなぜ別で処理されるのか
送料は商品の売買とは別のサービス(運送費)として扱われます。
そのため、売上と相殺せず「発送費」などの費用として処理されます。
この分離処理が簿記の基本ルールです。
先方負担なのに自社が支払う理由
「先方負担」とは最終的に負担するのが顧客という意味であり、支払者が必ず顧客とは限りません。
一度は販売側が立て替えて支払い、その後に請求や価格に含めて回収する形が一般的です。
つまり会計上は「一時的に立て替えている」扱いになります。
仕訳の正しい考え方
この問題では売上と送料を分けて処理する必要があります。
売上は55,000円で計上し、送料1,000円は発送費として費用処理します。
その結果、売掛金と費用がそれぞれ独立して記録されます。
よくある誤解と注意点
「送料込み=売上から差し引く」と考えるのは誤りです。
簿記では取引の性質ごとに分けて処理することが原則です。
混同すると仕訳全体を誤る原因になるため注意が必要です。
まとめ
送料込みの取引でも売上はそのまま計上され、送料は費用として別処理されます。
先方負担であっても一時的に自社が支払うケースは実務上一般的です。
簿記では「金額の相殺ではなく取引の分離」が重要なポイントとなります。

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