事業所得の赤字と給与所得は損益通算できる?損益通算の範囲と注意点を解説

会計、経理、財務

個人事業をしている方の中には、事業所得が赤字になった場合に給与所得など他の所得と損益通算できるのか疑問に思う方も多いです。損益通算の可否は、所得の種類ごとに税法上のルールが定められています。この記事では、事業所得の赤字と給与所得の損益通算について、実例を交えながらわかりやすく解説します。

事業所得とは何か

事業所得とは、個人が営む事業から得られる所得のことです。具体例として、フリーランスの仕事や小規模な店舗経営の収入が該当します。

事業所得は、事業収入から必要経費を差し引いて算出されます。赤字の場合には、損益通算の対象として利用できるかどうかが重要です。

損益通算が可能な所得の種類

所得税法では、一定の所得間で赤字を他の所得から差し引くことができます。具体的には、以下の所得が対象です。

  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得(特定のもの)

この中で、給与所得は原則として損益通算の対象にはなりません。つまり、事業所得の赤字を給与所得から差し引くことはできません。

給与所得との損益通算は原則不可

給与所得は、会社から受け取る給料やボーナスなどが該当します。事業所得が赤字の場合でも、給与所得から控除することはできません。

もし給与所得から控除できるように見える情報がある場合、それは特定のケース(医療費控除や雑損控除などの税額控除)と混同されていることが多いため注意が必要です。

例外的なケースと青色申告特別控除

事業所得を青色申告している場合、赤字は翌年以降に繰り越して、将来の事業所得と相殺することができます。これを「繰越控除」と呼びます。

ただし、この繰越控除も給与所得とは相殺できませんので、損益通算できる範囲はあくまで事業所得、不動産所得、山林所得、譲渡所得に限られます。

まとめ

結論として、事業所得の赤字は給与所得と損益通算できません。損益通算が可能なのは、原則として事業所得、不動産所得、山林所得、譲渡所得の間のみです。

給与所得と相殺したい場合には、医療費控除や雑損控除など、別の控除制度を活用する必要があります。また、青色申告をしている場合は赤字を翌年以降に繰り越して事業所得から控除する方法もあります。

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