減価償却費の計算方法をわかりやすく解説|期首簿価に償却率をかけるのか?月次・四半期償却の考え方も紹介

会計、経理、財務

減価償却の計算では、「期首簿価に償却率をかけるのか」「取得原価にかけるのか」が分からなくなることがあります。特に決算月が一般的な3月や12月ではなく、7月を期首として12月・3月・6月などに定期的に償却処理を行っている場合は、計算方法が複雑に感じられるでしょう。この記事では、工具器具備品・ソフトウェア・建物附属設備などの減価償却費の基本的な考え方と計算方法を解説します。

まず確認したいのは償却方法

減価償却費の計算方法は、採用している償却方法によって異なります。

償却方法 計算の基準
定額法 取得原価×償却率
定率法 期首帳簿価額×償却率

そのため、「期首簿価に償却率をかける」という計算は、一般的には定率法で使用されます。

一方で建物附属設備やソフトウェアなどは定額法が適用されるケースが多く、その場合は取得原価を基準に毎期ほぼ同額を償却します。

定額法の場合の計算方法

定額法では取得原価を耐用年数で均等に配分します。

例えば工具器具備品を120万円で取得し、耐用年数が6年の場合は次のようになります。

年間減価償却費=120万円÷6年=20万円

年間20万円を費用として計上します。

決算期の途中で取得した場合は月割計算を行うこともあります。

定率法の場合の計算方法

定率法では毎年の期首帳簿価額に償却率を掛けます。

例えば取得価額100万円、償却率0.4の場合は以下のようになります。

年度 期首簿価 償却費
1年目 100万円 40万円
2年目 60万円 24万円
3年目 36万円 14.4万円

このように毎年の償却費が減少していくのが特徴です。

12月・3月・6月に償却している場合の考え方

7月が期首で、12月・3月・6月に減価償却費を計上している場合は、年額を複数回に分けて計上している可能性があります。

例えば年間償却費が12万円であれば、四半期ごとに3万円ずつ計上する方法です。

計上月 償却費
12月 3万円
3月 3万円
6月 3万円
決算整理 3万円

会社によっては月次決算や四半期決算のために定期的に減価償却費を計上しています。

工具器具備品・ソフトウェア・建物附属設備で異なる点

資産の種類によって適用される耐用年数や償却方法が異なります。

資産 一般的な償却方法
工具器具備品 定額法または定率法
ソフトウェア 定額法
建物附属設備 定額法

したがって、同じ会社内でも資産ごとに計算方法が異なることがあります。

固定資産台帳に記載されている取得価額・耐用年数・償却方法を確認することが重要です。

減価償却費を正しく計算するための確認事項

減価償却費を求める際は次の項目を確認しましょう。

  • 取得価額
  • 取得日
  • 耐用年数
  • 償却方法(定額法・定率法)
  • 残存価額の有無
  • 月割計算の要否

これらが分からない状態では正確な計算はできません。

まとめ

減価償却費が期首簿価に償却率を掛ける計算になるのは主に定率法の場合です。定額法であれば取得原価を基準に計算します。

また、7月を期首として12月・3月・6月に償却している場合は、年間の減価償却費を四半期ごとに按分して計上している可能性があります。正しい計算を行うためには、固定資産台帳で資産ごとの償却方法と耐用年数を確認することが第一歩です。

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