軽包装業界では、包材仕様書や見積書などで「PET/PE15/AL7/PE15/静防PE40」のような積層構成を目にすることがあります。しかし、業界未経験者や経験が浅い場合、「スラッシュ(/)」の意味や、「PE」が接着層なのか材料なのかで混乱しやすいポイントでもあります。
この記事では、軽包装フィルムにおける積層構成の基本的な読み方から、ドライラミネート・押出ラミネート(エクストルージョンラミネート)の違い、実際の構成例までを整理して解説します。
積層構成「PET/PE15/AL7/PE15/静防PE40」の基本的な見方
まず、「PET/PE15/AL7/PE15/静防PE40」という表記は、一般的には上から順番に積層されている材料構成を表しています。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| PET | ポリエステルフィルム(基材) |
| PE15 | 15μのPE層 |
| AL7 | 7μのアルミ箔 |
| PE15 | 15μのPE層 |
| 静防PE40 | 40μの帯電防止PE |
この場合、実務的には「PETにPEを介してALを貼り合わせ、さらにPEを介して静防PEを積層した構成」と解釈されるケースが多いです。
つまり、質問でよくある解釈としての「PET15押出ラミ15AL7押出ラミ15静防PE40」に近い考え方になります。
「/」は必ずドライラミを意味するのか?
包装業界では「/(スラッシュ)」が積層順を表す記号として使われることが一般的ですが、必ずしもラミネート方式そのものを意味するわけではありません。
つまり、「/」は単純に“層の区切り”として使われる場合も多く、ドライラミなのか押出ラミなのかまでは、その表記だけでは断定できないケースがあります。
ただし、実務上では以下のような慣習があります。
| 構成例 | 一般的な解釈 |
|---|---|
| PET/AL/CPP | ドライラミ構成が多い |
| PET/PE/AL/PE | 押出ラミ構成を含む場合が多い |
| NY/PE | 用途によりドライ・押出両方あり |
つまり、「/PE/」のようにPE層が間に入っている場合、押出ラミ(エクストルージョンラミ)としてPEを溶融押出して接着している構成を意味することが非常に多いです。
ドライラミネートと押出ラミネートの違い
ここで混同しやすい「ドライラミ」と「押出ラミ」の違いも整理しておきます。
ドライラミネートとは
ドライラミネートは、接着剤を使用してフィルム同士を貼り合わせる方式です。
一般的にはウレタン系接着剤を塗工し、乾燥後に別フィルムと貼り合わせます。
透明蒸着や一般食品包装などで広く使われています。
押出ラミネートとは
押出ラミネートは、溶かしたPE(ポリエチレン)を押し出して、そのまま接着層として積層する方法です。
そのため、「PE15」のような記載がある場合、単なるフィルム層ではなく、押出ラミ層を意味しているケースがあります。
アルミ箔との貼り合わせや、防湿性・ピンホール対策が必要な包材で多く使用されます。
今回の構成で考えられる実際の用途
「PET/PE15/AL7/PE15/静防PE40」のような構成は、防湿性・遮光性・帯電防止性を必要とする包装でよく見られます。
例えば以下のような用途です。
- 電子部品包装
- 半導体関連資材
- 静電気対策が必要な粉体包装
- 工業用原料袋
特に「静防PE」が入っている場合、電子部品系や静電気を嫌う内容物向けの可能性が高いです。
また、AL層があるため、防湿・酸素バリア性を強化している仕様とも考えられます。
仕様書で確認すべきポイント
実際の現場では、構成表記だけでは完全にラミ方式を判断できないこともあります。
そのため、正確に確認したい場合は以下を見るのが一般的です。
- 加工仕様書
- ラミネート仕様欄
- 断面図
- メーカー標準構成表
- 品番コード
特に大手コンバーターでは、同じ構成表記でもライン設備によってドライラミ仕様と押出ラミ仕様が分かれる場合があります。
そのため、積層構成だけで100%判断するのではなく、「接着方法」欄を確認するのが最も確実です。
まとめ
軽包装業界における「PET/PE15/AL7/PE15/静防PE40」という表記は、一般的にはPETとAL、静防PEをPE層で積層した構成を意味しており、実務上は押出ラミ構成として扱われるケースが多いです。
また、「/」は単純な層区切りとして使われることも多く、必ずしもドライラミ専用記号ではありません。
特に「/PE/」が中間層に入る場合は、押出ラミネートを示唆していることが多いため、包装設計や仕様確認では加工方式まで合わせて確認することが重要です。


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