「同一労働同一賃金」という言葉を聞くと、同じ仕事なら給与体系も同じになると思う人は多いかもしれません。
しかし実際の職場では、正社員は月給制、派遣社員は日給月給制や時給制というケースが少なくありません。
そのため、「同じような仕事をしているのに、休みがあると給料が減るのは不公平では?」と感じる人もいます。
この記事では、同一労働同一賃金の考え方と、月給制・日給月給制の違い、不公平感が生まれやすい理由について解説します。
「同一労働同一賃金」は完全に同じ待遇ではない
まず前提として、「同一労働同一賃金」は“すべて同じ条件にする”制度ではありません。
法律上は、
- 不合理な待遇差をなくす
- 仕事内容や責任に応じた差にする
- 説明できない格差を減らす
という考え方です。
つまり、「雇用形態が違うから全部違って当然」という時代ではなくなった一方で、給与体系そのものまで完全統一する義務があるわけではありません。
月給制と日給月給制の違い
不公平感が生まれやすい大きな理由は、給与の減り方の違いです。
| 給与形態 | 特徴 |
|---|---|
| 月給制 | 欠勤しても一定額が保証されやすい |
| 日給月給制 | 休んだ日数分が差し引かれる |
| 時給制 | 働いた時間分だけ支給 |
例えば祝日が多い月や体調不良で休んだ場合、日給月給や時給制は収入が下がりやすいです。
同じ職場で似た業務をしていても、「休みで給料が減る側」は不公平感を持ちやすくなります。
派遣社員は契約単位で考えられることが多い
派遣社員の場合、会社側は「職務に対して時間単価で契約している」という考え方をすることが多いです。
そのため、
- 働いた時間分だけ支払う
- 勤務日数ベースで計算する
- 業務範囲を限定する
という形になりやすいです。
一方、正社員は、
- 長期雇用
- 異動
- 責任範囲
- 残業対応
- 将来的な役割
まで含めて給与設計されているケースがあります。
そのため、企業側は「雇用責任が違う」という理由で給与体系を分けていることがあります。
実際には「仕事内容が同じ」に見えることも多い
ただ、現場レベルでは、正社員と派遣社員がほぼ同じ仕事をしているケースも少なくありません。
特に事務・コールセンター・工場・IT系では、
- 業務内容が同じ
- 責任範囲も近い
- 現場では区別がない
という状況もあります。
そうなると、「なぜ給与体系だけ違うのか」という疑問が出るのは自然です。
同一労働同一賃金が導入されても、現場感覚ではまだ“完全に公平”と感じられない職場は多いのが実情です。
不公平感を持つのは甘えではない
「同じ仕事なのに待遇が違う」と感じれば、不満を持つのは普通です。
特に、
- 休みで収入が減る
- 賞与がない
- 福利厚生差がある
- 昇給差が大きい
場合は、不公平感が強くなりやすいです。
実際、同一労働同一賃金制度ができた背景にも、非正規雇用の待遇格差問題があります。
ただし「完全平等」にはまだ距離がある
一方で、日本企業の多くはまだ「正社員中心」の制度設計が残っています。
そのため、同一労働同一賃金が始まっても、
- 給与体系
- 賞与
- 退職金
- 雇用安定性
などには差が残っている企業も多いです。
つまり現在は、「昔よりは改善されたが、完全に同じではない」という過渡期とも言えます。
まとめ
同一労働同一賃金の制度があっても、正社員が月給制、派遣社員が日給月給制という違いは今も多く存在しています。
法律上は「不合理な差をなくす」考え方ですが、給与体系そのものまで完全統一されているわけではありません。
ただ、現場で仕事内容がほぼ同じなら、不公平感を持つのは自然な感覚です。
特に休みで収入が減る仕組みは、派遣社員側に不安定さを感じさせやすい部分でもあります。
同一労働同一賃金は進んでいるものの、実際の職場ではまだ“完全な公平”とは言い切れない状況も多いと言えるでしょう。


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