簿記2級の工業簿記で多くの人が混乱するのが「仕損」の処理です。
特に、
- 終点仕損
- 始点仕損
- 直接材料費
- 加工費
の組み合わせになると、「どこに加算・減算するのか」が分からなくなりやすいです。
しかし実際には、“いつ仕損が発生したか”を考えるだけで整理できます。
この記事では、簿記2級でよく出る「始点仕損・終点仕損」の考え方を、完成品換算量との関係も含めてわかりやすく解説します。
まずは「始点仕損」と「終点仕損」の違いを理解する
仕損とは、製造途中で発生する不良やロスのことです。
問題になるのは、「どのタイミングで発生したか」です。
| 種類 | 発生タイミング | イメージ |
|---|---|---|
| 始点仕損 | 加工開始時 | 最初からダメ |
| 終点仕損 | 加工終了時 | 最後に不良判定 |
この「どこまで加工されたか」が、完成品換算量に影響します。
終点仕損は「完成品に近い」と考える
終点仕損は、加工がほぼ終わった段階で発生しています。
つまり、材料も加工費もほぼ全部使っています。
そのため、完成品換算量では「完成品とほぼ同じ扱い」になります。
終点仕損の基本イメージ
例えば、100個投入して、
- 90個完成
- 10個終点仕損
なら、10個も最後まで加工されています。
したがって、完成品換算量では完成品側に含めるイメージになります。
終点仕損は「最後までコストを使った」と考えるのがポイントです。
質問の認識について
「終点の場合に完成品個数を加算する。直・加」という認識は、かなり本質を押さえています。
特に、
- 直接材料費
- 加工費
の両方が発生している点を意識できているのは重要です。
始点仕損は「最初に除外される」と考える
一方、始点仕損は加工開始時点で不良になっています。
つまり、加工費はほぼかかっていません。
始点仕損の基本イメージ
例えば100個投入しても、最初に10個ダメになれば、実質90個しか加工していません。
この場合、完成品換算量では「投入数を減らす」考え方になります。
そのため、質問にある「始点の場合に投入数を減算する」という理解は方向性として正しいです。
ただし「直」と「加」は問題によって確認する
注意点として、直接材料費と加工費が“いつ投入されるか”は問題条件で変わります。
| 費目 | 投入タイミング |
|---|---|
| 直接材料費 | 始点投入が多い |
| 加工費 | 進行に応じて発生 |
つまり、
- 材料は最初に投入済み
- 加工費はまだ発生していない
というケースもあります。
問題文の「材料は始点投入」などの条件確認が大切です。
簿記2級では「完成品換算量」を軸に考えると整理しやすい
仕損問題で混乱する原因は、「公式暗記」で解こうとすることが多いからです。
本来は、
- どこまで加工されたか
- どの費用が発生したか
を考えれば自然に解けます。
おすすめの考え方
- いつ仕損した?
- 材料は投入済み?
- 加工費は発生済み?
- 完成品と同じくらい加工された?
これを毎回確認すると、問題がかなり整理されます。
特に工業簿記は、「意味理解」ができると急に得点源になります。
工業簿記は“慣れ”で伸びる科目
最初は「何を加算して何を減算するのか」が混乱しやすいですが、多くの受験生が同じです。
実際、工業簿記は最初につまずいても、問題演習を繰り返すことで急に理解できる人が多い分野です。
特に仕損・減損・完成品換算量は、最初から完璧暗記するより、「なぜそうなるか」を意識した方が長期記憶に残ります。
まとめ
簿記2級の仕損問題では、「始点か終点か」が最重要ポイントになります。
終点仕損は最後まで加工されているため、完成品に近い扱いになります。
一方、始点仕損は加工前に除外されるため、投入数量から減らすイメージになります。
質問にある、
- 終点→完成品側へ加算
- 始点→投入数を減算
という認識は、かなり本質に近い理解です。
あとは問題ごとの「材料投入タイミング」と「加工進捗」を確認しながら、完成品換算量ベースで整理すると解きやすくなります。


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