新規事業における資金調達の方法によって自己資本利益率(ROE)は変化します。MM理論(モディリアーニ=ミラーの理論)では、法人税が存在せず、資本コストは資本構成によって変わらないという前提で、株式と借入を組み合わせた場合のROEを計算できます。
設問の整理
今回のケースでは、A社が5000万円の資金を必要としており、営業利益300万円が毎期得られるとします。
- 第1案:全額株式発行(5000万円)
- 第2案:株式2500万円、借入2500万円、利子率5%
法人税は存在しないため、ROEは以下の式で求められます。
自己資本利益率(ROE)の計算式
ROEは基本的に次の式で表されます。
ROE = (営業利益 − 借入利子) / 自己資本
ここで、借入利子は借入金額 × 利率で計算します。
第2案のROE計算例
借入額は2500万円、利率5%なので、借入利子は2500万円 × 5% = 125万円です。
営業利益は300万円なので、借入利子を差し引いた残りは 300万円 − 125万円 = 175万円です。
自己資本は株式で調達した2500万円です。
したがって、ROE = 175万円 ÷ 2500万円 = 0.07、すなわち7% となります。
計算のポイントと注意点
- MM理論下では、資本構成によって企業価値は変わらないと考えます。
- 法人税がない場合、借入によるROE上昇効果は営業利益と借入利子の差で簡単に計算できます。
- 借入の利子が営業利益を上回る場合、ROEは逆に低下する可能性があることに注意してください。
まとめ
自己資本利益率を求めるには、営業利益から借入利子を差し引き、自己資本で割る方法が基本です。今回の例では、株式2500万円と借入2500万円の第2案でのROEは7%となります。MM理論を前提にすれば、資本構成の違いによるROEの変化をシンプルに計算することができます。


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