日商簿記2級の工業簿記で混乱しやすいのが「補助材料費」「工場消耗品費」「経費」の違いです。名前が似ているため混同しやすいですが、分類の基準を理解すれば整理できます。本記事では、試験対策として押さえておきたい考え方を具体例つきで解説します。
まず整理:材料費は「直接材料」と「間接材料」
工業簿記では、材料費は大きく直接材料費と間接材料費に分かれます。
製品の主要部分を構成し、製品ごとに把握できるものが直接材料です。一方、製品に使われるが個別把握が難しいものが間接材料です。
補助材料費は「間接材料費」の一種であることをまず押さえましょう。
補助材料費とは?
補助材料とは、製品の一部にはなるが、主要部分ではない材料です。
例えば、家具製造における「接着剤」や「釘」などが該当します。
製品に含まれるものの、1製品ごとの使用量を厳密に把握しないため、間接材料として処理されます。
工場消耗品費とは?
工場消耗品費は、製品の一部にならない材料費です。
例えば、機械の潤滑油、清掃用具、軍手などが代表例です。
製品に物理的に含まれない点が補助材料との大きな違いです。
補助材料費と工場消耗品費の違いまとめ
| 項目 | 補助材料費 | 工場消耗品費 |
|---|---|---|
| 製品の一部になるか | なる | ならない |
| 分類 | 間接材料費 | 間接材料費 |
| 例 | 接着剤・釘 | 潤滑油・清掃用品 |
つまり、ご質問の通り「製品の一部となるかどうか」が大きな判断基準です。
工場消耗品費と経費の違い
ここで混乱しやすいのが「経費」との違いです。
工業簿記では、製造間接費の中に「間接材料費」「間接労務費」「間接経費」があります。
工場消耗品費は「間接材料費」に分類され、経費ではありません。
経費とは、材料費や労務費以外の製造関連費用を指します。例えば、減価償却費や水道光熱費などです。
試験での判断ポイント
問題文で迷った場合は、次の順で判断すると整理しやすくなります。
- 製品に物理的に含まれるか?
- 主要材料か補助的か?
- 材料・労務・それ以外のどれに該当するか?
分類を構造的に考えることが得点力アップにつながります。
まとめ:分類の軸を理解すれば迷わない
補助材料費は「製品の一部になる間接材料」、工場消耗品費は「製品にならない間接材料」です。
そして経費は材料・労務以外の製造コストです。
用語の暗記ではなく、分類の仕組みを理解することで、工業簿記の問題に自信を持って対応できるようになります。


コメント