簿記の会計方針を変更する際、特に総平均法から先入先出法(FIFO)への変更に伴う仕訳が気になる方が多いと思います。この記事では、会計方針変更時の仕訳について、特に「繰越利益剰余金」や「法人税等」の仕訳がなぜ行われるのかを詳しく解説します。
会計方針変更時の仕訳の基本
会計方針の変更は、企業が採用している会計基準や方法を変更する際に行われます。例えば、総平均法から先入先出法(FIFO)への変更は、在庫評価方法を変更することを意味します。これにより、商品の評価額が変わり、利益や税金に影響を及ぼす可能性があります。
この変更に伴い、仕訳が必要になる場合があります。特に、期首商品が減少した場合、その差額をどのように処理するかが問題となります。
仕訳①:繰越利益剰余金と売上原価
問題の①では、「繰越利益剰余金800 売上原価800」という仕訳が行われます。ここで、繰越利益剰余金が減少している理由は、会計方針変更により期首商品が減少したためです。
総平均法から先入先出法に変更すると、商品評価が変わり、評価額が低くなります。そのため、期首に持っていた在庫の評価額が減少し、その差額を繰越利益剰余金に影響させる必要があります。結果的に、繰越利益剰余金が800減少し、同じ金額が売上原価として計上されます。
仕訳②:法人税等の影響
問題の②では、「法人税等240 繰越利益剰余金240」という仕訳が発生します。この仕訳の意味は、会計方針変更により生じた利益の変動が税金に影響を与えるためです。
会計方針の変更によって、利益が変動すると、それに伴い法人税等も変動します。この場合、税額が240減少したため、法人税等として240を減額し、繰越利益剰余金に反映させます。税額の減少は、税務上の調整として仕訳に反映されることになります。
なぜ繰越利益剰余金を使用するのか
繰越利益剰余金を使用する理由は、会計方針変更が過去の利益に影響を及ぼすためです。過去の利益が変更されるため、繰越利益剰余金を調整することが必要です。
この調整は、企業が正確に過去の利益を反映し、現在の会計基準に従って帳簿を整理するための手段となります。繰越利益剰余金は、過去の利益の修正を表すために使用され、利益の適切な管理をサポートします。
繰延税金負債ではなく繰越利益剰余金を使用する理由
なぜ繰延税金負債ではなく繰越利益剰余金を使用するのかという疑問についてですが、繰延税金負債は将来の税金支払いを示すものであり、会計方針変更による過去の利益修正には関係しません。
会計方針変更による影響は、過去の利益に対する修正であるため、税金の影響を繰越利益剰余金に反映させるのが適切です。繰延税金負債は将来の課税に関連するものであり、過去の修正には繰越利益剰余金が使用されます。
まとめ
総平均法から先入先出法への変更に伴う仕訳の意味は、会計方針変更による利益修正を適切に反映するための重要なステップです。繰越利益剰余金や法人税等の仕訳は、過去の利益や税金の調整を行うために必要なものです。
会計方針変更に関しては、企業の財務諸表に大きな影響を与えるため、正確に処理することが求められます。これらの仕訳を理解することで、会計処理に対する知識が深まります。


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