失業保険(基本手当)の給付制限期間中に内定や入社日が決まった場合、「まだ先の入社だしキープ扱いだから報告しなくていいのでは」「そもそもハローワークに正直に相談していいのか」と迷う方は少なくありません。本記事では、制度上のルールと実務上の考え方を整理し、後で困らないための対応を解説します。
給付制限期間中でも「就職が決まった」扱いになる条件
失業保険では、給付制限期間中かどうかに関わらず、「就職が決まった事実」が重要になります。具体的には、雇用契約が成立し、入社日が確定している状態は、原則として「就職予定」として扱われます。
たとえ本人の中では「他社が決まらなかった場合のキープ」であっても、企業側と入社の合意が成立している以上、制度上はキープという概念は存在しません。
ハローワークへの報告はいつ必要か
原則として、入社日が決まった時点で速やかに報告するのが正しい対応です。給付制限期間中であっても、「就職予定がある状態」を隠して失業認定を受け続けると、後に不正受給と判断されるリスクがあります。
特に注意したいのは、給付制限明けに基本手当の支給が始まるタイミングです。報告が遅れると、「本来は就職予定だった期間の給付」を受けたと見なされ、返還やペナルティの対象になる可能性があります。
「まだ働いていないから報告不要」は誤解
よくある誤解として、「実際に働き始めていないから失業状態」という考えがあります。しかし、失業保険では「就職の意思と可能性があるか」「就職が決まっていないか」が基準です。
入社日が確定している場合、就職活動は事実上終了していると判断されるため、たとえ数週間先の入社であっても報告義務が生じます。
ハローワークの職員に相談しても問題ない?
この種の質問をハローワークの職員に相談することは、まったく問題ありません。むしろ、自己判断で黙っている方がリスクは高いです。
職員は制度説明と事務処理を行う立場であり、「キープだからダメ」「相談したら怒られる」といったことはありません。入社日が決まっているが迷っている、体調面や他社選考の事情がある、と正直に状況を説明すれば、適切な手続きを案内してもらえます。
もし入社を辞退した場合はどうなるか
報告後にその会社を辞退した場合でも、再度求職状態に戻る手続きをすれば、条件を満たせば失業保険の受給を再開できます。重要なのは、「決まった時点で一度きちんと報告する」ことです。
最初から報告していれば、辞退しても不正受給にはなりません。一方、報告せずに給付を受け続けた場合は、後から辞退しても問題が残る可能性があります。
まとめ
給付制限期間中であっても、入社日が決まった時点でハローワークへの報告は原則必要です。「キープ」という個人的な認識は制度上は考慮されません。迷った場合や不安がある場合こそ、早めに職員へ相談することが最も安全な選択です。正しく報告しておけば、後で不利になることはなく、安心して次のステップに進むことができます。

コメント