行政書士試験記述問題解説：2023年版

2023年の行政書士試験では、記述問題が重要なポイントとなり、特に問44〜46についての解答が採点基準となります。各問題の解答を明確に理解し、どのような法律的根拠や論理が必要なのかを知ることが大切です。この記事では、これらの問題に関する解説を行い、正しい解答方法について説明します。

問44：行政不服審査における瑕疵

問44では、行政不服審査における瑕疵に関する問題が出題されました。問題の核心は、建築審査会における瑕疵を主張する際に、どのような訴訟を提起するべきかという点です。

私の解答では、「瑕疵は重大かつ明白であり、XはY市を被告として裁決の無効確認訴訟を提起すべきである」と記述しました。これに対して、予備校の解答は、「裁決固有の瑕疵であり、Y市を被告として、採決の取消訴訟を提起すべき」としています。解答の主な違いは、訴訟の種類とその内容にあります。

問45では、代理人による権限外行為に関する問題が出題されました。Aの配偶者Bが権限外で行った行為について、Cの請求が有効かどうかを問う問題です。

私の解答では、「Bの権限外の行為が、日常の家事の範囲の法律行為であると信じたことに正当な理由がある場合」と記述しました。予備校の解答は、同じ趣旨であり、「本件契約がA-Bの日常の家事に関する法律行為の範囲内に属すると信ずる正当の理由のある場合」としています。

問46では、消火活動における事務管理規定と、消火器の購入にかかる費用を償還請求する法的根拠に関する問題が出題されました。

私の解答では、「事務管理の規定に基づき消火活動を継続し、Bに対して有益費として償還を請求することができる」と記述しました。予備校の解答もほぼ同じですが、「事務管理に基づき継続しなければならない。本人のために有益な費用として償還を請求できる」と記載されています。

行政書士試験の記述問題は、法律的な知識を深く理解し、どのように適用するかが求められます。特に、事実関係を正確に把握し、論理的に解答を組み立てる力が重要です。試験の準備を進める中で、これらの問題の解説を通じて、解答の仕方をしっかり理解しましょう。