ファイナンスリース取引において、リース資産の価額を計算する際に混乱しやすいのが、どの割引率を使用するかです。特に、貸手の購入価額とリース総額の現在価値を比較して、どちらがリース資産の価額として適用されるかを理解することは重要です。本記事では、リース総額の現在価値を求める際に使用すべき割引率について、具体的に解説します。
リース資産の価額計算における基本的なルール
ファイナンスリース取引において、リース資産の価額は「貸手の購入価額」と「リース総額の現在価値」の低い方を使用します。購入価額が明確で、計算利子率も明示されている場合、リース資産の価額を求める際にはリース料総額の現在価値を計算する必要があります。この現在価値を求める際の割引率を、どのように選ぶかが重要なポイントです。
「リース総額の現在価値」を求める際、通常は「貸手の計算利子率」を割引率として用いますが、場合によっては「追加借入利子率」を使用することもあります。これは特定の状況において、追加借入を想定した割引率でリース契約の現在価値を算出する必要があるためです。
貸手の計算利子率と追加借入利子率の違い
貸手の計算利子率とは、リース契約においてリース料の計算に使われる利率であり、リース取引に関する収益性を表す重要な指標です。この利子率は通常、リース契約に直接関連しているため、リース料の現在価値を割引く際に使用されます。
一方、追加借入利子率は、リース契約とは直接関係ないが、貸手が追加的な借入を行う際に適用される利率です。この利子率は、リース契約による資金調達が貸手の追加借入と考えられる場合に使用されます。そのため、リース料の現在価値を求める際に、追加借入利子率を使用することがあります。
なぜ追加借入利子率が用いられるのか?
リース契約の中で「追加借入利子率」を使用する理由は、貸手がリース契約によって資金調達を行う際、その資金調達コスト(つまり借入金利)を反映させる必要があるためです。この利子率は、貸手が追加の資金調達を行った場合に支払う可能性がある金利を考慮したものであり、リース契約の実態に即した割引率として使用されます。
また、実際のリース契約では、貸手がリース料の支払による資金回収を行うため、リース契約による支払が実際の借入金の返済と似た性質を持つ場合、追加借入利子率を適用することが適切とされる場合があります。
リース総額の現在価値を求める際の実務的なアプローチ
実際の計算においては、リース料総額の現在価値を求める際に「貸手の計算利子率」や「追加借入利子率」を選択する際、契約内容や実務上の取り決めに基づいて決定されます。特に「追加借入利子率」を使用する場面では、借入金利がリース取引に影響を与えるという理解が求められます。
問題集や試験問題において「年○%の追加借入利子率で割り引いた金額」という表現が使用される場合、それは貸手が実際に資金調達の際に適用する金利を反映させるための計算方法です。この点を理解し、適切な割引率を選ぶことが重要です。
まとめ:適切な割引率の選択方法
ファイナンスリース取引においてリース資産の価額を計算する際、リース総額の現在価値を求めるために使用する割引率には、通常「貸手の計算利子率」を用います。しかし、リース契約の内容や実務的な背景によっては、「追加借入利子率」を使用することもあります。問題集に記載されている「追加借入利子率」を使用する理由は、リース契約の実態を反映させるためです。
これらの理論を理解し、問題を解く際にどの割引率を使用するべきかを見極めることが、正確な計算を行うための鍵となります。


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