総合原価計算の実務: 平均法と先入先出法による仕掛品・完成品原価の計算方法

簿記

総合原価計算では、製造過程で発生する原価を適切に配分し、仕掛品原価や完成品原価を算出することが重要です。この記事では、平均法と先入先出法(FIFO)による月末仕掛品原価、完成品原価、完成品単位原価を求める方法について解説します。

1. 総合原価計算における基本的な流れ

総合原価計算は、生産プロセスにおいて発生する全てのコスト(材料費、加工費)を、仕掛品や完成品に適切に配分する方法です。ここでは、平均法と先入先出法(FIFO)を使用して原価を計算します。

2. 与えられたデータの整理

まず、以下の生産データと原価データを整理します。

  • 月初仕掛品: 2,500個 (進捗度 0.2)
  • 当月投入: 8,500個
  • 月末仕掛品: 2,000個 (進捗度 0.5)
  • 完成品: 9,000個
  • 直接材料費: 月初仕掛品 885,000円, 当月投入 580,000円
  • 加工費: 月初仕掛品 2,635,000円, 当月投入 3,420,000円

3. 平均法による計算

平均法では、全ての投入品に対して平均的な原価を計算し、それを仕掛品や完成品に配分します。まず、当月の総投入数(仕掛品+完成品)を求め、その総投入数に基づいて1単位あたりのコストを計算します。

計算手順:

  1. 全体の投入数: 月初仕掛品+当月投入= 2,500 + 8,500 = 11,000個
  2. 総コスト: 直接材料費 + 加工費 = 885,000 + 580,000 + 2,635,000 + 3,420,000 = 7,520,000円
  3. 1単位あたりのコスト = 総コスト / 全体の投入数 = 7,520,000円 / 11,000個 = 683.64円

月末仕掛品原価、完成品原価はこの単価を基に計算されます。

4. 先入先出法(FIFO)による計算

先入先出法(FIFO)では、最初に投入された材料やコストから順に消費されると仮定して計算します。この方法では、月初の仕掛品のコストを先に配分し、次に当月投入分を配分します。

計算手順:

  1. 月初仕掛品のコスト(0.2進捗度分): 月初仕掛品 2,500個 × 0.2 = 500個分が完成品に配分される
  2. 残りの仕掛品(進捗度0.5)のコストを計算
  3. 1単位あたりのコストを月初と当月分に分けて計算

5. 完成品単位原価の計算

完成品単位原価は、完成品の総コストを完成品の数量で割って求めます。平均法でも先入先出法でも、完成品単位原価の計算方法は同様ですが、使用するコストの配分方法が異なります。

完成品単位原価: 完成品の総コスト / 完成品数量

計算の際には、小数点第3位を四捨五入して答えを求めることを忘れないようにしましょう。

6. まとめ

総合原価計算を正確に行うためには、平均法と先入先出法の違いを理解し、それぞれの方法に応じた原価配分を行うことが重要です。今回のように、原価の計算方法に基づいて月末仕掛品原価や完成品原価を求めることで、より詳細なコスト管理が可能となります。

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