簿記2級の問題でよく出題される「貸倒引当金」の計算方法について、具体的な問題を解説します。今回は、貸倒引当金をどのように算出するのか、特に残高試算表に記載された金額と決算整理事項を基にした計算方法について詳しく説明します。
1. 問題文の内容を確認
まず、問題文にある内容を確認します。決算整理事項には、「本支店の売上債権の期末残高に対して差額補充法により4%の貸倒引当金を設定する」と記載されています。また、残高試算表には「貸倒引当金が貸方本店28,000円、支店15,000円」とあります。
この場合、貸倒引当金の金額をどのように計算すべきか、理解することが重要です。
2. 仕訳の確認
仕訳に関しては、問題文に記載されている通り、「貸倒引当金繰入92600円/貸倒引当金92600円」となります。この仕訳は、貸倒引当金を新たに設定した金額を計上するものです。
貸倒引当金繰入は、貸倒引当金を補充するために必要な額を計上します。したがって、差額補充法によって新たに計上する金額は、期末の売上債権の残高に4%を掛けた額になります。
3. 残高試算表の金額の算出方法
残高試算表に記載された貸倒引当金の金額は、「本店28,000円」と「支店15,000円」を合わせた合計額です。しかし、貸倒引当金繰入で新たに設定した金額(92,600円)を加えると、算出した残高と一致するわけではありません。
そのため、問題の答えは70,800円です。この70,800円は、貸倒引当金の実際の残高(つまり貸倒引当金繰入後の最終的な金額)であり、設定した金額を補充するために必要な金額です。
4. 70,800円はどうやって算出されたか
70,800円は、次のように計算します。
残高試算表に記載されている貸倒引当金(本店28,000円 + 支店15,000円 = 43,000円)に、決算整理事項で指定された貸倒引当金繰入額(92,600円)を加え、最終的に新たに設定された金額を出すことになります。
そのため、総額が70,800円になる理由は、元々の残高に対して補充するために必要な金額の調整が必要であるためです。
まとめ
貸倒引当金の計算では、残高試算表に記載された金額と決算整理事項の指示を基に、必要な補充額を計算する必要があります。計算式を理解し、残高試算表の金額と整合性を取るための調整方法を把握することが重要です。簿記2級では、こうした計算問題がよく出題されますので、問題文をよく読んで解くことが求められます。
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