簿記3級の問題でよく出題される「未収入金」と「普通預金」に関する仕訳の違いについて解説します。特に、売却代金が振り込まれた場合の仕訳がなぜ「未収入金」になるのか、そして他の仕訳との違いについて理解を深めていきましょう。
未収入金と普通預金の仕訳の基本
未収入金とは、売掛金や代金がまだ支払われていない状態で発生する金額を示します。一方、普通預金は実際に振り込まれた金額を記録する科目です。問題文では、売却した土地の代金が振り込まれた後に仕訳を行う必要があります。
この場合、売却代金がまだ振り込まれていない状態では「未収入金」という科目が使われ、代金が振り込まれるとその金額を「普通預金」として記録します。
仕訳の例: 土地の売却と代金の振込
問題では、「先月末に50万の土地を60万でAへ売却」という事例があります。売却時にはまだ代金が振り込まれていないため、「未収入金 60万」と記入します。実際に代金が振り込まれると、「普通預金 60万」を記入し、「未収入金」を解消します。
この場合の仕訳は、振り込みが完了した際に以下のようになります。
- 借方 普通預金 60万
- 貸方 未収入金 60万
なぜ未収入金になるのか?
「未収入金」が使われる理由は、売却した土地の代金がまだ振り込まれていないからです。売掛金と同じように、売却した商品やサービスに対してまだ支払われていない金額を「未収入金」として記録します。
代金が実際に支払われるまでの間、その金額は「未収入金」として管理され、支払いが確認できた時点で「普通預金」に振り込まれた金額として記録されます。これにより、未収入金の科目は解消され、現金が受け取られたことが会計上で反映されます。
その他の仕訳方法: 土地の売却金額と利益
土地の売却において、売却価格と帳簿価格との差額は「固定資産売却益」として計上されます。この場合、売却額が帳簿価格を上回った場合、その差額を利益として処理します。
もし、問題文で示されたように「土地50万、固定資産売却金10万」といった選択肢があった場合、売却益10万を別途記録する必要があります。この場合、次のような仕訳が行われます。
- 借方 普通預金 60万
- 貸方 土地 50万
- 貸方 固定資産売却金 10万
まとめ
簿記3級の問題において、「未収入金」と「普通預金」の仕訳を正しく使い分けることが重要です。売却代金がまだ支払われていない段階では「未収入金」を使用し、代金が振り込まれた後に「普通預金」に記録します。また、土地売却の際には、売却益が発生した場合、その差額を「固定資産売却金」として計上することも忘れないようにしましょう。
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