【簿記初学者向け】掛代金の回収を小切手で受け取った場合の仕訳を解説

簿記の学習では「掛代金の回収を小切手で受け取る」ケースは頻出ですが、具体的な仕訳に迷う方も少なくありません。この記事では、代表的な仕訳例を紹介しながら、仕訳の考え方と実務での意味も解説します。

仕訳の基本：小切手を受け取ったとき

企業が掛代金の回収時に「取引先振出しの小切手」を受け取った場合、それは現金同様に扱える「現金」として処理します。

したがって、仕訳は以下の通りになります。

下館商店が振り出した小切手を受け取るということは、現金化可能な手形を手に入れたという意味です。

仕訳の背景を理解しよう

売掛金は、掛取引（あと払い）で発生した未回収金を指します。その売掛金を現金で回収したことになるため、借方に「現金」、貸方に「売掛金」と記録するのです。

ポイントは「受け取った小切手が取引先振出しのものであれば現金と同じ」扱いになることです。銀行渡しなどの場合とは区別して考える必要があります。

似たケースとの違いにも注意

例えば、小切手ではなく「約束手形」で回収した場合は、「受取手形」勘定になります。以下のような仕訳になります。

このように、「何で受け取ったか」によって勘定科目が変わるため、問題文の読み取りが重要です。

テスト・検定試験での出題傾向

簿記3級や商業高校のテストでは、「掛代金の回収」や「小切手の受領」に関する問題は頻繁に出題されます。特に、出題文中の「誰が振り出したか」に注目するのがポイントです。

他人振出し＝現金扱い／自己振出し＝当座預金が減少、など、基本を押さえておきましょう。

まとめ：落ち着いて仕訳しよう

「下館商店に対する掛代金¥20,000を、同店振出しの小切手で回収した」場合の正しい仕訳は。

借方：現金20,000／貸方：売掛金20,000

このような仕訳は、頻出でありながら引っかかりやすいポイントでもあります。類似パターンを押さえ、落ち着いて処理できるようにしておきましょう。