簿記2級の工業簿記:進捗度50%の月初仕掛品に直接材料費が含まれない理由

簿記

簿記2級の工業簿記で学ぶ総合原価計算の中で、進捗度50%の月初仕掛品に直接材料費が含まれないことに疑問を感じる方も多いかもしれません。この疑問に答えるために、進捗度と月初仕掛品の関係について詳しく解説します。

進捗度と直接材料費の関係

総合原価計算では、仕掛品の進捗度に応じて直接材料費や労務費、製造間接費を配賦します。進捗度50%の製造工程に投入された材料費は、その仕掛品が進行中であり、まだ完成品に含まれていないため、月末仕掛品には直接材料費が含まれません。

直接材料費はその製品が完成品として仕上がった時点でその原価が確定します。進捗度が50%であれば、その時点ではまだ原価が一部のみ計上されており、すべての原価を完成品に含めることはできません。

月初仕掛品に直接材料費が含まれない理由

月初仕掛品は前月から持ち越された製品であり、その時点ではすでに作業が進んでいる段階です。しかし、直接材料費はその仕掛品が当月の製造工程で投入される材料にのみ適用されます。月初仕掛品が進捗度20%であれば、当月に追加された材料費はその進捗度に合わせてのみ計上されます。

そのため、進捗度が50%を超えない限り、月初仕掛品の直接材料費は全て計上されません。完成品に直接材料費が含まれるのは、完成品が製造されるときであり、進捗度20%では不十分とされるのです。

進捗度と原価の配分基準

総合原価計算で進捗度を基に原価を配分するのは、製造過程での進捗状況を反映させるためです。進捗度20%の場合、その製品はまだほとんど手を加えられていない状態と考え、直接材料費は完全に計上されないことになります。逆に、進捗度50%の段階であれば、材料費の一部が計上されます。

月初仕掛品に関しては、前月から引き継がれた部分として、当月中に完成品として仕上げられることを考慮して計算されますが、進捗度が低ければその分原価は未計上となります。

問題を解く際のポイント

このように、進捗度に応じて原価が配分されるため、月初仕掛品に含まれる原価の取り扱いには注意が必要です。問題を解く際には、進捗度がどの程度進んでいるかをしっかり把握し、その進捗に応じた原価配分を意識しましょう。

最初は違和感があるかもしれませんが、計算を進めていくうちに仕掛品と完成品、そして進捗度に基づく計算方法に慣れていくことが重要です。

まとめ

簿記2級の工業簿記において、進捗度が50%の月初仕掛品に直接材料費が含まれない理由は、材料費がその製品が完成品になる過程で投入されるためです。月初仕掛品に関しては、進捗度に応じて原価を配分し、完成品が仕上がった時点で原価が確定します。このような計算方法を理解し、問題を解くことで工業簿記の仕組みをしっかり把握できます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました