起業を考える上で、「自分で法人を1から作るべきか、それともM&Aで既存の法人を譲渡・買収するべきか？」という選択に迷う方も多いでしょう。また、事業譲渡における金額が20万〜50万円程度だと危険なのか、という疑問もあります。この記事では、この選択肢についてそれぞれの利点・リスクを詳しく解説します。
自分で1から法人を設立するメリットとデメリット
1から法人を作る場合、最も大きなメリットは「自分のビジョンに完全に沿ったビジネスモデルを作れる」という点です。設立から運営まで全てを自分の手でコントロールできるため、自由度が高いです。また、ゼロからのスタートということで、従業員や顧客との信頼関係を自分で築いていける点も魅力です。
しかし、デメリットとしては、初期投資や時間がかかることです。特に市場での競争が激しい場合、事業が軌道に乗るまでに時間がかかる可能性があり、その間のキャッシュフローを確保するための工夫が必要です。また、経営のすべてを一から学ばなければならないため、精神的にも負担が大きくなることがあります。
M&Aでの法人譲渡・事業譲渡のメリットとデメリット
一方、M&Aを活用して既存の法人を買収する場合、既に事業が軌道に乗っている点が大きなメリットです。顧客基盤やブランド力、業務フローなどがすでに整っているため、スタートアップ時のリスクを減らすことができます。加えて、事業がある程度成熟しているため、キャッシュフローが安定している可能性が高いです。
デメリットとしては、買収に必要な資金が高額になりがちなことです。また、M&Aでの事業譲渡を受けた場合、その会社の文化や既存の従業員との調整が必要になるため、経営の柔軟性が失われることがあります。
20万〜50万円での事業譲渡のリスク
事業譲渡の金額が20万〜50万円程度であれば、その事業自体が未成熟である可能性があります。この価格帯で譲渡される事業は、競争力が低く、利益が出にくい場合が多いです。また、事業譲渡に際しての契約内容が不明確であったり、譲渡後に予期しない問題が発生したりするリスクもあります。
そのため、事業譲渡を受ける場合は、しっかりとしたデューデリジェンス（事業調査）を行い、譲渡される事業の実態を正確に把握することが重要です。また、過去の経営実績や顧客情報、契約内容についても確認し、リスクを最小限に抑える努力が必要です。
起業方法を選ぶための重要なポイント
起業方法を選ぶ際に重要なのは、自分のビジョンや資金力、リスクをどう管理するかという点です。自分で1から法人を作る場合は自由度が高い一方で、リスクも大きく、時間もかかります。一方、M&Aで事業譲渡を受ける場合は、リスクを抑えつつ、すでに軌道に乗った事業を引き継ぐことができますが、資金が必要となります。
どちらの方法を選ぶにしても、事業計画をしっかりと立て、資金調達や市場調査を行うことが成功のカギとなります。自分のリソースと目的に最適な選択をすることが重要です。
まとめ
起業の方法は、自分で法人を1から作るか、M&Aで事業を譲渡・買収するか、どちらを選ぶかに大きな違いがあります。自分で法人を作る場合は自由度が高い反面、リスクや時間がかかることがあります。M&Aの場合は、すでに確立された事業を受け継ぐためリスクは少ないものの、高額な買収費用や既存社員との調整などの問題があります。どちらの選択肢にもメリットとデメリットがあるため、しっかりとリサーチを行い、最適な方法を選ぶことが大切です。
